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リアクション
【18】
光溢れる世界。
『……懐かしい夢を見た』
“その者”は未だ寝惚けているようだった。
「……あなたが夢を見るなんて珍しいさぁ。目覚めたのも、どれくらいぶりだろうね」
光輝く全裸のおじさん。
ティーラおじさんは応えた。
“その者”は、ティーラおじさんを含む数人の光に囲まれたまま、しばらく黙っていたが、やがて、ぼんやりとした様子で呟いた。
『なるほど。あれは彼らの気配。だから、我々はあんな夢を……』
――おかしい。目覚めはまだ先のはずだったさぁ。
一方、ティーラおじさんは“その者”に悟られないよう、心中で呻いていた。
――いくら契約者たちが光条世界に踏み込もうとも、深く影響することはできない“はずだった”。つまり、これは仕組まれていたこと。仕組んだのは――。
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深い暗闇の蠢くナラカの底。
「ようやく目覚めたみたいだな」
ソウルアベレイターのリーダーである青年は満足そうに笑んだ。
「ドゥケの消失は、こちらとしても無駄じゃなかったわけだ」
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光条世界に降る灰色の雪の中。
ウゲン・カイラスは厚い雲を見上げながら呟いた。
「……創造主、か」
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Last
担当マスターより
▼担当マスター
梅村象山
▼マスターコメント
ゲームマスターの梅村です。
シナリオに参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
暴走してしまった山葉のため、彼を救おうとするアクションをたくさん頂いて。
皆さん、真剣に彼のことを考えてくださっていて、本当にありがたいかぎりで……なので、
あの光の正体が「あれ」なことを書くのはなんというか申し訳なかったです……。
でも、頂いた光条世界の資料には「あれ」だとあったので、心苦しく思いながらも、
思っただけで、そのまま素直に書いた素直な梅村です。
なんくるないさぁ。
山葉に対する救出・説得のアクションは皆さん素晴らしいアクションばかりで、
どなたのアクションを決め手としようかとても迷いました。
物理的にも精神的にも、彼を振り返らせようとする皆さんの試行錯誤には、
なるほど、その手が! と感心させられてしまいました。
また、探索アクションのほうですが、こちらは状況設定で取っ掛かりになる部分が少なかった分、
アクションも漠然として(何かないか探す、住民にこの世界のことを訊く等)しまった方が多かったかな? と。
何かしら具体性のある探索内容(山葉の持っているビルの正体を調べる等)だと、
わたしのほうでも何かしら具体的な、踏み込んだ答えを返すことが出来ます。
なので、今回は引き出せる内容はもう少しあったのかなぁと思いました。
それでは、また別なシナリオでお会いできたらなと思います。
梅村でした。