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新ジェイダス杯第1回

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新ジェイダス杯第1回

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選手紹介

 
 
『それでは、エントリーされた各選手の紹介を始めたいと思います。エントリーナンバー1、緋桜 ケイ(ひおう・けい)選手。パートナーの悠久ノ カナタ(とわの・かなた)選手と一緒に、タイムウォーカーでの参戦です』
 シャレード・ムーンが、選手たちの紹介を始めた。スクリーンに緋桜ケイの姿がでかでかと映し出される。マイクを持った綾原さゆみとアデリーヌ・シャントルイユが、インタビューを始めた。
「ええと、以前のジェイダス杯には三回全部に参加しています。でも、第一回はリタイア、第二回と三回は共に四位でした。今回こそは、きっちりと結果を出したいと思います」
 ちょっと照れながら、緋桜ケイが抱負を述べた。
「勝つ! それだけだ」
 異様に意気込んで魔法少女姿の悠久ノカナタが言った。こういう勝負ごとでは、結構熱くなる。
 緋桜ケイたちが乗るのは、タイムウォーカーという時計型をしたフライングソーサーだ。その名のとおり、時を渡り歩くようにしての高速機動が行える。
 これを緋桜ケイが操作し、悠久ノカナタが他の選手を排除して優勝を目指す。
 
     ★    ★    ★
 
『続いては、エントリーナンバー2、ソア・ウェンボリス(そあ・うぇんぼりす)選手と雪国 ベア(ゆきぐに・べあ)選手です』
「うおおおお、この機体こそ俺様のそのもの、白熊爆進丸の勇姿をしかとその目に焼きつけやがれ!」
「ちょ、ちょっと、ベア。恥ずかしいです……」
 大盛り上がりで雄叫びをあげる雪国ベアを、ソア・ウェンボリスがちょんちょんと陰でつついた。
 白熊爆進丸というのは、小型飛空艇アルバトロスの後ろに、空飛ぶ箒ファルケをくくりつけたものである。小型飛空艇のフロントカウルには、堂々とした白熊の絵が描かれている。
 この飛空艇を雪国ベアが運転し、箒部分に乗ったソア・ウェンボリスがライバルを蹴散らしていく作戦である。
 
    ★    ★    ★
 
『続いては、エントリーナンバー3、清泉 北都(いずみ・ほくと)選手とクナイ・アヤシ(くない・あやし)選手です』
 薔薇の学舎の生徒である清泉北都が、深々と放送席のジェイダス・観世院にむかって一礼した。
 二人が乗るのは、ダ・ヴィンチのオーニソプターである。いわゆるヘリコプターだが、プロペラ部分がスクリュー型の羽になっている。そのむきだしの前部座席に清泉北都が乗り、後部座席にクナイ・アヤシが乗っていた。
 
    ★    ★    ★
 
『続いては、エントリーナンバー死、南 鮪(みなみ・まぐろ)選手です。なお、南鮪選手は、強引に水の上を走り抜けると言いはっております』
「うるせえ、俺様は水に浮くんだよぉ。千里走りの術ってえ乗り物に乗っているんでえ!」
 思いきり中指をおっ立てながら、南鮪が反論した。一応、足にはスワンピークラッグつきに改造したダッシュローラーをつけているそうである。
「俺より順位が後ろの奴のパンツはいただくぜぇ〜? 代わりに新品はくれてやるから心配するな、そして俺より前の奴には無償で新品のパンツをくれてやるぜ! ヒャッハァー! それから、優勝したらジェイダスのパ……」
「いりません」
 マイクのむきを外してしっかりと声を拾いにくくしながら、インタビューをしていたアデリーヌ・シャントルイユがニッコリと微笑んだ。
 
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『失礼いたしました。続いては、エントリーナンバー5、ハーリー・デビットソン(はーりー・でびっとそん)選手です』
「ドルンドルンドルンッブォンッ!」
『どうやら、久しぶりの登場で興奮しているようです。ちなみに、バイク型機晶姫さんですので、音声機能は装備されておりません。フライングボードの上に乗り、無数のブースターを装備しての参加です。これは期待しましょう』
 
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『「続いては、エントリーナンバー6、秋月 葵(あきづき・あおい)選手と魔装書 アル・アジフ(まそうしょ・あるあじふ)選手です』
「絢爛登場! 突撃魔法少女リリカルあおい!」
「いつでもおそばにまほうしゃうじゃ……かみまみた……魔法少女インフィニティ☆アル……しくしくしく……」
 二人が叫ぶと、キラキラとした小さな星がどこからともなく集まってきて、秋月葵たちの身体をつつみ込んだ。その光の中で、今まで着ていた服のシルエットが消え、代わりに星屑が魔法少女コスチュームに変化していく。
『二人揃って……少しずれましたが、キラキラと星を飛ばしての魔法少女への変身です』
 秋月葵がブルー、魔装書アル・アジフがパステルピンクを基本としたお揃いの魔法少女コスチュームだ。
 エプロンドレス風のブラウスの前にはパネルがあり、パニエでふくらんだスカートの境などにふんだんにレースが使われている。鎖骨を顕わにした胸元には大きなリボン飾りのついたブローチ、ツインテールも大きなリボンできちっと結んでいる。
「イルカさん、よろしくなのですぅ」
 魔装書アル・アジフが、イルカの頭をなでなでする。二人が乗るのは、パラミタイルカだ。前の方に秋月葵が乗り、その背中にピトッとくっつくようにして魔装書アル・アジフが乗る。