校長室
【蒼フロ2周年記念】ちっぱい教の野望
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「この抹茶あんみつ絶品でありんす♪」 「ははは、気に入ってくれたようで何よりだよって、3杯目かよ!?」 「腹が減っては戦は出来ないでありんす」 「(むむむ〜、カロリーが低い和菓子でも多く食べれば変わらないのに〜! あの糖分は全部胸に行っているのですかぁ!?)」 ハイナは和麻の紹介した和菓子屋の味を気に入ったようで、早くも3杯目をお代わりしていた。 アリスはその食べっぷりとバストとの関係を推測していた。 ハイナに着物姿の店員が抹茶あんみつの器を手渡したその時! 「やっておしまいだもん!」 「きょぬーに鉄槌を!!」 恵の号と共に、ちっぱい教とうさぎのあなの同志達が一斉にハイナとレラージュに襲い掛かった。 完全に虚を衝かれたハイナだが、自分の事より店員を庇っていた。 「それでこそハイナだ!」 「そうどすなぁ。ややわぁ、自分の趣味嗜好の押し付け合いは」 和麻が三尖両刃刀で投げられた薬瓶を薙ぎ払い、黒実が禍心のカーマインを抜いて【スプレーショット】を繰り出し、同志達の武器を弾いてゆく。 「どうしてアリスちゃんに見向きもしないんですかぁ!?」 「女性の価値は胸でも、ましてや外見でもあらへんやろ(きっとアリスはんは今以上大きくならないどすなぁ。今のうちに発散させておかないと危ない気がするどすぇ)」 ちっぱい教には鉄の掟があるため、幼女兼ひんぬーのアリスに同志達が目を奪われ、油断する事はなかった。 同志達のターゲットはあくまでハイナとレラージュ。見向きもされないアリスはぷんぷん怒りながら率先して同志を肉薄し、大鎌を振るった。 黒実もそんなパートナーを生暖かい目で見ながら、アリスが怪我をしないよう、そして同志達を倒しやすいよう、【シャープシューター】でフォローしていく。 「あの……何か……松本……殺気だっていませんか?」 「そうですわね……よく見ると、わたくしの胸を見ながら殺気立っているみたいですわ」 「男なのにひんぬー乙とか言われるのは我慢できないんだもん! それに、僕のパートナーもひんぬーだもん! だからちっぱい教に協力し、僕も同志と共にきょぬーを狩るんだもん!」 トマホークをこれでもかと振り回す恵。紫翠は【弾幕援護】でレラージュに当たらないよう彼女の注意を逸らしていた。 「そんなに……気にするものでしょうかね? ……形、綺麗なら……大きさあまり気にしませんけど」 「私は、大きさなんか、気にしてませんわ。今なら、寄せて上げる天使のブラとかあると思うのですけど、努力したのかしら?」 「それを着けたら負けだもん!!」 紫翠とレラージュの遣り取りは、恵の逆鱗に触れてしまった。 彼女は【バーストダッシュ】でレラージュとの距離を一気に縮めると、【ツインスラッシュ】を繰り出そうとする。 「覚悟は、出来てますわね? 悪い娘にはお仕置きですわ」 「ん!? んんっ……」 それより早くレラージュがくすっと笑うと、恵の可愛い唇を薄く瑞々しい自分の唇で塞いでいた。 驚く恵にレラージュは気を良くして、ねっとりと濃厚な深い口付けを贈った。 がくがくと腰を抜かす恵。レラージュは彼女を抱き締めて倒れさせず、キスを続けた。 解放された恵は半ば放心状態だった。 「あちらさんも終わったようどすなぁ」 「ああ、ハイナに怪我が無くて何よりだよ(同志達の中にはバニーガールもいたよな。ハイナのバニーガール姿……あの胸のボリュームだし絶対に合うと思うんだけどなぁ)」 「みんなのお陰で悪は去っていったでありんす」 「いや、俺はハイナのバニーガール姿が見たいなんて、これっぽっちも全然まったく思ってないぜ!」 「……思っていたようどすなぁ。和麻はんも隅に置けないどすなぁ」 同志達は粗方倒しきり、指揮官であった恵も捕獲した事で、この辺りのきょぬー狩りは鎮圧できた。 ハイナは黒実達に礼を言うが、和麻は思わず妄想していた事を口走ってしまう。 黒実がツッコミを入れると、みんな笑ったのだった。