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とある魔法使いの人物紹介

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とある魔法使いの人物紹介

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「じゃ、次は『恋愛対象』だよ! さっき『性別』が判明したからわかりやすいかな?」
「さっきの答えで解るとは思えないんだけど」
 アゾートの言う通りである。
「はい、わかった人挙手!」
「じゃあ今度こそ!」
 そう言ってアキラがフリップを挙げた。
「65歳以上!」
「違う!」
 即座にアッシュが否定した。
「私が聞いた話とは逆ね。確かこっちが正解のはずよ」
 そう言うとさゆみが『5歳以上は全てBBAの真正ガチペド』というフリップを挙げる。
「何でそう極端なんだよ!?」
「さゆみ、それは違うわよ」
 アデリーヌが窘める様に言うと、フリップを挙げる。
「足りないわよ。正解は『二次元かつペドでなければ元気出ない』でしょ?」
「あー! 二次元が足りなかったわね!」
「だからペドじゃねぇよ!」
「いや、ちょっと待ってください……」
 すると鬼龍 貴仁(きりゅう・たかひと)がゆっくりと手を挙げて口を開く。
「去年肝試しやった時、確か幼女を誘っていたのを見かけたんですよ……だからロリコンなんじゃないかなぁって俺も思うわけですが
「だから違うって言ってるだろうが!」
「ま、まぁ俺も人の事言えないんですがね」
「聞いてねえよ!?」
「はいはーい! 声の低めな俺っ娘がゆりゆりとか茶子大好きだよ!?」
 空気を読まず茶子が『ゆりゆり超萌える』と書いたフリップを掲げる。
「だから俺っ娘じゃねぇ!」
 えーつまんなーい、と茶子が頬を膨らます。
「ならこうじゃないの?」
 エイカ・ハーヴェル(えいか・はーゔぇる)『両刀使い』とフリップを挙げた。
「どっちも違うって言うなら両方でしょ?」
「だから極端に話を持っていくなよ!」
「それじゃこっちじゃないのかな?」
 そう言うと美羽が『受け攻め両方OK』とフリップを挙げた。
「そっちでもねぇよ!」
「えー、だって両方OKなんでしょ? ……そういやなななとアゾートも両方だよね? この辺りはどうなの?」
 美羽にいきなり話を振られ、え、と小さく呟きなななとアゾートが固まる。だがすぐになななが笑顔でこういった。
「好きになった人が好きだよ!」
 とりあえず笑顔で適当に誤魔化しておこうという魂胆が丸見えであった。
「じゃボクもそう言う事で」
 アゾートも適当に合せることにした。その辺りは大人の事情である。
「あー、今ちょっと思い出したんだけどいい?」
 エリスが手を挙げると、ななながどうぞーと回答を促す。
「そういえば正月に『俺この戦争が終わったら、今年こそアゾートに告白するんだ』とか死亡フラグ吐いてたわ
「あ、それ聞いた事があるような……てか、もっと進んでたはずよ」
 エリスの回答に、エイカが乗った。
「……え? どういうこと?」
 そのエイカの言葉に、黙々と何やら書いていた風馬 弾(ふうま・だん)が顔を上げる。
「えーっとね、驚かないでね弾? 『実は実はアゾートと結婚している』が正解なのよ!」
 エイカの回答に、会場が『な、なんだtt(ry』の空気で包まれた。
「ど、どういうことなのキバyじゃなくてエイカ!?」
「言葉通りよ。ちなみに正解のプロフィールはこれよ!」
 そう言ってエイカがフリップを掲げる。書かれていた内容は以下の通り。

 名前…アッシュ・ワルプルギス
 称号…熱血マスオさん 
 恋愛対象…両方
 決めゼリフ…嫁様最強!
 弱点…妻と妻の家族に頭が上がらない
 自由設定…アゾート・ワルプルギスの夫にして、マスオさん。ワルプルギス家とは大きな経済格差があり、抗えない。
 また、家庭での耐え忍ぶ低姿勢な様子は周囲の同情を誘っている。自身の収入が伸びないのが今の悩み。


「そう、既にアッシュはアゾートと家庭を築いていて婿養子になっていたのよ!」
「そ、そんな……」
 弾ががっくりと項垂れる。憧れを抱いていたアゾートが既に結婚していた、というのは彼にとって衝撃以外の何物でもない。
「で、実際どうなの?」
 なななが横にいるアゾートに問う。
「そんなわけないから」
 即答だった。
 で、エイカはというと「てへぺろ☆」と頭を掻いていた。その様子に怒る前に、弾は少しほっとした様子を見せていた。
「さて少し脱線したけど話を戻そうか! それじゃ他に回答は!?」
「はーい! きっとこれだよ!」
 詩穂が『ローランドゴリラ』と書かれたフリップを挙げた。
「せめて人間にしてくれねぇ!?」
「ならもうアッシュちゃんの事をよく知ってる私が答えちゃうよ!」
 そう言って天苗 結奈(あまなえ・ゆいな)がフリップを挙げる。
『自分自身』が好きなんだよ! ナルシストっていうんだよね?」
「おっと、被ったか」
 そう言うとリルも『自分自身』と書いたフリップを挙げた。
「正解!」
 その直後、なななが言った。
 不思議とこれに関してアッシュは何も言わなかった。
「……あれでいいの?」
「あれが一番マシだ」
 アゾートの問いに、曇りガラスの向こうでアッシュがゆっくり頷いた。

※恋愛対象:自分自身