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リアクション
『27番手は、また多くの選手が固まっています。
清泉北都選手、御神楽舞花選手、天貴彩羽選手、葛城吹雪選手、フレロビ・マイトナー選手らです。
障害に注意しすぎて、スタートダッシュに失敗したもようですね』
「やっぱり、最初は様子見だよねえ」
のんびりと構えながら、清泉北都が言った。
「ちょっと、何のんびりしてるのよ。頑張って飛びなさいよ。あなたの力はそんなものなの?」
「まあまあ、そう急かすな」
いきなり最後尾集団になってしまい、天貴彩羽がちょっと声を荒げた。だが、龍砲天羽々矢はのんびりしたものである。
「あれ〜? 調子が悪いでありますか?」
自分でも予想外だと、葛城吹雪が小首をかしげる。
「何やってるのよ。やっぱり賭けなくてよかったわね」
それを見たコルセア・レキシントンが溜め息をついた。やはり、真っ先に優勝候補から外して正解だったようである。
「まあ、いつも通りであろう。あっ、いらっしゃいませ〜。えっ、またたこ焼き……」
いつもどおりだとうなずくイングラハム・カニンガムであったが、お客が来てあわてて屋台の親父モードに戻っていった。
「あれ? スピードが出ないよ。姉さん、また太った?」
「ええい、うるさい、うるさい! これからよ!」
フレロビ・マイトナーが、後ろ足を蹴って後部座席にいるニルス・マイトナーを黙らせた。
『ラストは、ペルセポネ・エレウシス選手とヘスティア・ウルカヌス選手のペアですが、どうしたことでしょうか、スタート地点から一歩も動いていません。おおっと、何かするようです、これは合体かあ!?』
「ペルセポネ! ヘスティア! 機晶合体を許可だ!」
ドクター・ハデスが、スタート地点に留まっているペルセポネ・エレウシスとヘスティア・ウルカヌスにむかって叫んだ。
「ヘスティアさん、機晶合体です!」
「了解しました、ペルセポネ様。変形開始!」
命令を受けて、ヘスティア・ウルカヌスが機晶姫用変形合体パーツωを発動させた。背中の機晶姫用フライトユニットが加速ブースターと機晶アクセラレーターを外部に展開して、それらをささえる形に変形する。その中央部に、ヘスティア・ウルカヌスが膝をかかえた体育座りをしてコンパクトに収まった。
完全なブースター形態となったヘスティア・ウルカヌスのユニットが、機晶姫変形合体パーツαを展開して背部ジョイントを顕わにしたペルセポネ・エレウシスに突進していった。複雑なジョイントアームが互いに組み合い、両者を合体させる。
「合体機晶姫オリュンピア!」
一つとなったペルセポネ・エレウシスが叫んだ。ヘスティア・ウルカヌスも、ブースターユニットの中で小さく唱和している。
しかし、こういうことはスタート前にやっておくべきではなかったのだろうか。おかげで、現在ビリである。とりあえず、目立つことはできたわけではあるが、オリュンポスとしては後々のことを考えても、今目立つのはデメリットだらけであった。しっかりと、第三騎士団の騎士たちが、その姿を目に焼きつけた。
「さあ、ゆけ、合体機晶姫オリュンピアよ。最大出力を許可する!」
ドクター・ハデスが、ペルセポネ・エレウシスとヘスティア・ウルカヌスに命じた。
「遅れを取り戻すため、全速で行きます!」
「了解です。ツインリアクターシステム、起動!」
ペルセポネ・エレウシスの言葉に、ヘスティア・ウルカヌスが、展開したブースターを一気に点火した。
★ ★ ★
『さあ、いよいよスタートしましたジェイダス杯。
スタートダッシュに成功した選手と失敗した選手の間に、早くも大きな差が開いてしまいました。これは、このままの順位で終わってしまうのでしょうか。それとも、奇跡の大逆転があるのか。レースは、まだ始まったばかりです。
では、現在の順位を見て見ましょう』
1番手 秋月葵
2 コハク・ソーロッド
3 小鳥遊美羽
4 エリシア・ボック
5 ソア・ウェンボリス
南鮪
フォン・ユンツト著『無名祭祀書』
佐々木弥十郎
ティー・ティー
イコナ・ユア・クックブック
11 ハーリー・デビットソン
天城一輝
小ババ様
14 クリスティー・モーガン
ノーン・クリスタリア
16 緋桜ケイ
悠久ノカナタ
真名美・西園寺
ジャジラッド・ボゴル
神戸紗千
21 コア・ハーティオン&ラブ・リトル
22 雪国ベア
クナイ・アヤシ
源鉄心
25 ベアトリーチェ・アイブリンガー
クリストファー・モーガン
27 清泉北都
御神楽舞花
天貴彩羽&龍砲天羽々矢
葛城吹雪
フレロビ・マイトナー&ニルス・マイトナー
32 ペルセポネ・エレウシス&ヘスティア・ウルカヌス
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