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秋の 大 運 動 会 !!

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秋の 大 運 動 会 !!

リアクション



エピローグ



『さあ! それでは結果発表だ!』

 MCが叫ぶ。かなり音量の高いドラムロールが、響き渡る。


『最終スコアは、こうなったぞ!』

 そのMCの一言で、大画面にスコアが表示された。
 スコアは僅差ではあった。それでも、最終結果は、








 紅組の勝利だった。




「やったあ!」
 白波 理沙(しらなみ・りさ)が飛び跳ね、チェルシー・ニール(ちぇるしー・にーる)たちと手を叩き合う。
 セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)もハイタッチし、織田 信長(おだ・のぶなが)桜葉 忍(さくらば・しのぶ)の肩を叩いた。
 葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)も喜んで酒杜 陽一(さかもり・よういち)に飛びつく。陽一も笑顔を浮かべた。


『優勝賞品は各地から取り寄せた豪華、秋の味覚だ! さあ、食べてくれ!』


 スタジアム中心に作られた特設コーナーには、多くの料理が並んでいた。
 秋さんまに、牡蠣に松茸、いくら丼などなど、季節のものを取り揃えた豪華な食事が並んでいる。
「やったであります!」
 吹雪は皿を取って、秋の味覚に早速飛びつく。紅組のメンバーもそれに続き、皆テーブルを囲った。

「すっごく美味しい!」
「季節のものは最高だね!」
 理沙と愛海 華恋(あいかい・かれん)も食事に舌鼓を打ち、
「ほら、チョコたん、なにから食べます?」
「ぴい! えっと、えっとね……チェルたんと同じものがいいでしゅ!」
 チェルシーはチョコと一緒にいろいろと見て回る。
「陽一、お疲れ」
「頑張ったわね」
 セレンとセレアナは他の選手の健闘を称えていた。
「ああ。二人も頑張ったよな。いろいろ目立ってたよ」
 陽一も溢れんばかりのいくら丼を食べながら、振り返った。
「でしょ? ま、当然ってとこね」
 拳をぶつけ合いながら言って、笑う。
「かっかっか! これはこれで美味いのう!」
「おいしいね、お父さん」
「やっぱり旬のものだよな……」
 織田 信長(おだ・のぶなが)桜葉 春香(さくらば・はるか)桜葉 忍(さくらば・しのぶ)も、いろいろなものを食べて回る。
「ホントよね。やっぱり旬のものは美味しいわ」
 エイカ・ハーヴェル(えいか・はーゔぇる)は牡蠣を殻からすくって食べていた。



「って、おいっ!」

 
 
 たちまちどこから声が上がる。皆の注目がエイカに集まった。


「おまえ白組だろう!?」


 エイカはちゅるんと牡蠣を口に運んで飲み干し、周りの視線がこちらに向いていることに気づく。
 ふう、と息を吐いて、MCのほうを向いた。

「ねえ、これ、多すぎない? 絶対余ると思うんだけど」

 そして、周りを見回して言う。

『うーん……』

 MCはなにか考えているようだった。
 後ろを向く。後ろには大会の主催メンバーが揃っていて、なにやらこそこそと話し合っていた。
 そして、大きく丸を出す。

『実は、秋の味覚メニュー、頼み過ぎちゃったんですよね……だから、今回は特別だ! 白組のみんな!』

 結果発表の地点から動いていなかった白組に、指を向ける。


『食べてもいいぞ!』


「そうと決まれば!」
「行きましょう!」
「やったあ!」
 黒崎 竜斗(くろさき・りゅうと)黒崎 ユリナ(くろさき・ゆりな)リゼルヴィア・アーネスト(りぜるゔぃあ・あーねすと)が駆け出す。
「そうねぇ……私もいただこうかしらぁ」
 シェスカ・エルリア(しぇすか・えるりあ)も、彼らのあとに続いた。
「もう……エイカってば」
「いいじゃない。これでみんな食べられるようになったんだから。はい、弾」
 近づいてきた風馬 弾(ふうま・だん)に、エイカは牡蠣を渡す。
「すっごく美味しいわよ!」
 両手で受け取る。笑っていうエイカは弾のお尻を叩いて次のコーナーへ向かった。
「ねえっ、まさか僕のお尻を触るのはこれから恒例になるの!?」
 弾は牡蠣を両手にそう叫んだ。エイカは答えず、笑って歩いて行った。
「ハデスさん」
 さっきまで疲労で気を失っていたドクター・ハデス(どくたー・はです)に、綾原 さゆみ(あやはら・さゆみ)は三色丼を持っていった。
「全種目制覇、お疲れ様」
「フハハハ……ありがとう」
 ハデスにいつもの覇気はない。それでも両手で丼を受け取ると、素直に例を言った。
「ヘスティアさん、あなたの分も」
「わあ! ありがとうございます!」
 アデリーヌ・シャントルイユ(あでりーぬ・しゃんとるいゆ)ヘスティア・ウルカヌス(へすてぃあ・うるかぬす)に丼を渡す。ヘスティアは大喜びでそれを受け取った。
「俺はやったぞ……ヘスティア」
「はい。お疲れ様でした。ハデス博士」
 燃え尽きたハデスを、ヘスティアを始め多くのものが労った。
「リョージュくん、松茸ご飯も美味しいですよ」
 白石 忍(しろいし・しのぶ)リョージュ・ムテン(りょーじゅ・むてん)に松茸を勧める。
「松茸か……なんか香りが苦手なんだよなあ」
 リョージュは箸で松茸をつまんでそう言った。
「ロゼさん、お疲れ」
「やあハイコド。私たちも食べてよかったのかな?」
 ハイコド・ジーバルス(はいこど・じーばるす)九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)に話しかけている。
「いいんじゃないかな? いろいろと目立っていたからな」
「ははは、なんのことかな」
 ロゼは笑ってごまかした。
「目立ちすぎですよ……はい、ローズ」
 冬月 学人(ふゆつき・がくと)が二つの器を持ってやってきた。
「でも、僕たちスタッフも食べていいそうですからね。せっかくだからもらっちゃいましょう」
 そう言って、割り箸を半分にした。
「うーん、美味ネ!」
「キャンディスさん、今日はどうも。いい解説でしたよ」
「ふふん、当然ヨ。これからもこういうイベントがあれば、声をかけてネ」
 キャンディス・ブルーバーグ(きゃんでぃす・ぶるーばーぐ)も他のスタッフと共に食事をしていた。キャンディスの言葉にスタッフは、「ぜひお願いします!」と頭を下げていた。


「まだ怒ってんのか?」
 丼を食べている遠野 歌菜(とおの・かな)に、月崎 羽純(つきざき・はすみ)は話しかける。歌菜はぷいっと顔を背けて、黙々と食事をしていた。
 少しだけ沈黙が続く。そのあいだも、羽純は一歩も動かずにそこにいた。
「ハーレムだって。いやらしい」
「あのな……あれは借り物競走の企画だって」
 やっと声を出してくれた歌菜に、羽純は息を吐いて答える。
「ハーレム、っていうテーマで、私だけ連れて行ったらポイント上がったのに」
「なんのポイントだ……そしたら紅組のポイントが下がるっての」
「むー」
 じっと歌菜が羽純を見つめる。羽純は彼女の横に並んで、彼女の肩に腕を当てて口にした。
「俺の嫁はお前だけだ。それ以外にありえない」
「………………」
 肩から伝わる僅かな熱が、歌菜の胸に届く。
「バーカ」
「バカなんだ。あいにくな」
 羽純の肩に頭をコツンとぶつけ、歌菜は言い、羽純はすぐに答えた。
「……記念写真、いかが?」
 そんな彼らの近くにバーストエロスが通ってそう言った。
「写真だって」
「取るか」
「せっかくだから、みんなで!」
「そうだな」
 二人はいつからかいつも通りに戻っていた。バーストエロスにちょっと待って、と言うと、メンバーを集める。
「ねぇ、ちょっと、エロ」
「……その略し方は、ちょっと」
 シェスカがバーストエロスに話しかけていた。
「あの子は?」
「?」
 シェスカは名前を言う。
「……いると思うけど」
「そぉ」
 聞いて、辺りを見回してみる。彼の姿はない。
 シェスカは息を吐いて、まあいいわぁ、と小さく口にした。
 また会えますか?
 彼がそう言ってくれた以上、また会えるだろう。きっと。


「……撮ります」
 大勢が集まって、大型モニターの前に並んだ。
 記念の一枚は、とても大きな写真になった。
 結果は紅組の勝利だ。悔しいと感じている者もいるだろうが、それでも、みんな笑っていた。


 こうして、各学校代表主催の、秋の大運動会は幕を閉じた。



担当マスターより

▼担当マスター

影月 潤

▼マスターコメント

 

 お久しぶりです。初めての方ははじめまして。
 今回のシナリオを書かせていただきました、影月 潤と申します。
 まず、今回シナリオに参加してくださった全ての方に感謝申し上げます。

 
 基本的に僕の物語には大雑把とはいえストーリーがあったり、流れがあったりするのですが、今回のシナリオに関してはそういったものはなく、わいわいがやがや騒いではしゃいでといった形で作りました。

 一応、まんべんなくみなさんの出番を出したはずですが、ちょっと足りないよ! とか、こうして欲しかった! という方もいたかもしれません。

 その辺りは、本当に申し訳ありません。


 ただ、このシナリオを楽しんでくれた、という方。また、体が熱くなった! という方がいらっしゃれば幸いですね。

 もし不満を感じた方がいれば、今後の僕の成長を見守っていただく形にしていただいて、どうか、末永くお付き合いいただけたら幸いです。

 今後とも、影月潤を、ぜひともよろしくお願いします。


 

 http://www.geocities.jp/junkagezuki/  


 僕のHP、『影月 潤の伝説の都』です。もしよろしければどうぞ。

 最近日記更新してないな……更新しなきゃ。



 ちょっと解説。

 
・『オンユアマーク、セット、号砲』

 いちについて、よーい、ドン、じゃないの? と思った方もいるかもしれません。
 今、陸上の大会などでは、日本国内でもこういう英語による号砲が一般的になっているそうです。

 まあ、単に『いつについて、よーい、ドン』の英語読みですので、まあ、わかるとは思いますけど。

 現役の陸上部顧問の、中学校教師に聞きました。もし間違っているなどのご指摘があれば、M先生に文句を言おうと思っております。
 



 以下オリキャラ考察



 土井竜平(どい りゅうへい) またの名を「瞬速の性的衝動(バースト・エロス)」

 
 前回、前々回に続き再び登場。
 彼が出てくるのが僕のシナリオの恒例となりつつあります。
 微妙にカッコいいところと、ダメだこいつ、ってところと。
 そのバランスをなんとか維持しながら、今後も書いていこうと思っております。


 少年

 前々回の、『夏だ! 海だ! 水着だ!』シナリオの主人公が再び登場。
 以前は盗撮したり人を小馬鹿にしたりと内気でダメなやつでしたが、いろいろあって変わった様子。
 でもいい男ではない。まだ、ね。

 設定上しっかり名前も決まっておりますが、前回と同じで、名前を公開しませんでした。
 違いますよ? べ、別に、名前を記しておいたはずのメモをなくしたとか、そういうことじゃないんだからね!



 『モテない組』


 実在する組織です。
 恋人のいない連中、現時点では男のみで集まって、クリスマスやバレンタインなど、恋人たちのイベントの日に予定がない奴らが集まってカラオケ大会をするなどの活動をしております。

 僕が代表です。<ドヤッ

「来るもの拒まず、去るものは追う」をモットーに今日も活動を続けております。






 以下は個別コメントは、皆さまへの簡単な感謝の言葉とアクション等への感想となります。
 それと、皆様に称号を贈らせていただきました。
 どうもまだあまりうまくないのですが、喜んでいただきますと幸いです。