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流せ! そうめんとか!

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流せ! そうめんとか!

リアクション

「あのっ、サニーさん、一緒に落ちましょう!」
「うん、柚ちゃん、やりましょう! 三月さんも一緒に流れるのよね?」
「あ……う、うん」
 杜守 柚(ともり・ゆず)の誘いに、サニーは嬉しそうに杜守 三月(ともり・みつき)の方を見る。
 きゃっきゃと明るい声をあげている柚もサニーも、ビキニの水着姿。
「あ、うん。サニーさん、黄色い水着、良く似合うね」
「……ありがと」
 三月の言葉に、サニーは少し三月から距離を取る。
(え……引かれた? 今のまずかった?)
 その反応に慌てる三月。
「さあ、そろそろ順番ですよ。行きましょう!」
 柚は元気にサニーと三月を引っ張る。
 どうやら、サニーに告白したい事があるようだ。
 ざざざざざー。
「サニーさん!」
「サニーさん!」
「ん?」
 流れながら柚と三月が揃ってサニーに声をかけた。
「その、サニーさんの水着が可愛すぎて押した」
「えっと、あの、隠してたわけじゃないけど3ヶ月前ぐらいに恋人が出来ました。報告が遅くなって……」
「ええええっ!?」
 三月の告白は、柚の(サニーにとっての)爆弾発言によってかき消されてしまった。
「え、ちょっとそれもっと詳しく……ああでもごめんなさい、私も、はっきり言ってなかったわよね。三月さんから聞いてるかもしれないけど……わっ!」
「あっ」
「わ、わわっ!」
「サニーさん!」
 乗り出したサニーはバランスを崩し、倒れた格好のまま滝に流される。
 慌てて手を伸ばし、サニーを掴もうとする三月。
 どっぱーん!
 大きな水しぶきがあがった。
「さ、サニーさん、大丈夫……え?」
 顔を上げた柚の視界には、三月もサニーもいなかった。
「どうしたんでしょう……きゃああっ!?」
 茫然とする柚に、白いヘビたちが迫る!
 
「あっ、やだ……いやぁああ!」
「こ、こら、サニーさんに気安く触るな!」
 サニーと三月は、滝の支流に流されていた。
 そしてそこにも律儀に存在したパラミタソーメンコウソクヘビに襲われていた。
 三月はサニーに絡みつくヘビから引き離そうとする。
「あん、いやぁ……っ」
「ああっ、サニーさんごめん……」
 力任せに引っ張ってなんとかヘビを引きはがしたものの、サニーの胸や首にはヘビによる痣ができてしまっていた。
「ごめんね……こんな、跡つけちゃって」
「ううん、それより、助けてくれてありがとう。さっきは……その、ごめん。なんだか皆の前だと恥ずかしくって……」
 俯くサニーを、三月はぐいと引き寄せた。
「えっ……」
「……僕も人前では我慢するけど、二人きりなら分からないよ。あ、もちろんサニーさんがイヤじゃなければね」
「い、いやじゃない、よ……」
 サニーは三月に身を寄せる。
 わずかな布地に包まれた肌と肌とが接触する。
「ね、誰も、いないね」
「うん」
「……痣。三月さんのなら、もっと増えても構わないよ……」
「……うん」

 三月とサニーが戻ってきた時には、柚はもう救助されていた後だった。