葦原明倫館

リアクション

　
　同時刻　迅竜　艦内
　
　一方その頃。
　改修中の迅竜艦内でも、もう一つの戦いが繰り広げられていた。
「ヒルダ殿！　援護を！」
「了解よ！　丈二！」
　大熊　丈二（おおぐま・じょうじ）とヒルダ・ノーライフ（ひるだ・のーらいふ）が応戦しているのは、敵が投下していたった自律兵器だ。
　イコンを等身大までダウンサイジングしたかのようなその兵器は、改修中の迅竜内部へと進攻してきた。
　きっと、『SSS』が搭載されているのだろう。
　すべてが機械で作られたゆえの重装甲とパワー、そしてスピード。
　いかに契約者とはいえ、生身の丈二達は苦戦を強いられるであろう相手だ。
　それが複数体攻めてくるこの状況にあっても、丈二とヒルダは冷静さを失わなかった。
　
　たとえ敵の戦闘力が高くとも、ここは丈二達にとって慣れ親しんだ迅竜の内部。
　その地の利を活かし、丈二達は敵を殲滅していく。
　そして戦いの末、二人は迅竜内部を守りきったのだった。