波羅蜜多実業高等学校へ

葦原明倫館

校長室

空京大学へ

秋のライブフェスタ2022

リアクション公開中!

秋のライブフェスタ2022

リアクション

 
 
 
 第四章


 
「いよいよ全ての出演者によるパフォーマンスが終了いたしました。」
「いや〜、あっという間でしたねぇ」
「さて、ついに残りの三組も結果発表! というわけなんですが、最終戦ということで一人ずつの発表ではなく、チャンピオンである寿子さんの点数も含めて同時に発表したいと思います!」

 いよいよ決まる勝者。
 寿子が優勝を守り抜きグランドチャンピオンとなるのか、はたまた新チャンピオンが誕生するのか?

「どうやら集計が出たようです。皆様準備はよろしいですか? 私はなんだかドキドキしてきちゃいました」
「それではスクリーンをご覧ください!」

 出演者全員がステージへ集まり、観客とともにスクリーンを見守る。
 ドラムロールが鳴り響き、グラフが表示される。

「おおっと皆様これは高得点! 70……80……まだ伸びます、90……!」

 97点 遠藤寿子
 98点 赤城花音
 98点 ベル・フルューリング


「あーーーーーーっと! 遠藤寿子さん、ここで惜しくも敗退! グランドチャンピオン達成ならず!」

 寿子に一点差で、花音とベルの二人は点数を上回った。

「この場合はどうなんですかね、ウズミさん」
「あ、ただいま連絡が入りました。これよりお二人の得点票をさらに細かく計算していきます。皆様、どうぞそのままスクリーンにご注目ください」

 ほんの数秒の時間が、花音や観客にはとても長く感じられた。
 ピッと小さく電子音がして、スクリーンに新たな画面が表示された。

 98.5点 赤城花音
 98.3点 ベル・フルューリング


「優勝者が決まりました! なんと0.2点差で赤城花音さんが優勝をその手にしました!おめでとうございます!」

 ざわめく会場、拍手が鳴り響き、ついで優勝者に向けた紙吹雪がステージを舞う。
 優勝のトロフィーが卜部から花音へと手渡される。
 二位のベル、そして惜しくも敗退となってしまった三位の寿子へもトロフィーが渡された。
 特別賞として、何人か入賞したようで、最後の最後までライブフェスタの会場は大盛況だったようだ。