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オークスバレーの戦い

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オークスバレーの戦い

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 その頃、本陣では……
 ドン。ドン。ドン。
「また、太鼓の音が……先ほどから、前にも増して、太鼓の音が。騎鈴隊長、不気味ですね」
 本陣を守る、ナイトのユウ・ルクセンベール。
「気のせいかも知れませんが、かすかに、剣の響きも聞こえるような」
 心配そうな、ルミナ。
「そうね……」
 ってそんなのん気なことでいいの? 隊長……
 と、思いながらも、黙々と、仮の陣地を構築する、戦部・リースペア。
 リースは、押し黙った様子の皆を見て、
「戦闘後は近くの温泉にでも行ってゆっくりでもしましょうか〜」
「あ、待ってくださいリース」
「え、え、だって皆様の緊張を解そうって……」
「いえ。当初そういう打ち合わせでしたが、むしろ、何分隊長には緊張がなさ過ぎて」
「ご、ごめんなさい……」
「い、いえ、いいのです……」

「ガハハハ!」
 とりあえず、皆、戦部、リースを手伝って、陣地作りをしながら喋ることにした。
「騎鈴隊長。こういった戦闘での注意点はどういったものでしょう」騎鈴と一緒に、落とし穴を掘り始めた、ルミナ。
「そうですね。たとえばそのような、丘陵。その上に敵が潜んでいるとすれば、騎狼などに乗っての、逆落としでしょうね」
「……!!」
 戦部は絶句した。(予想してるじゃないですか……)
「……前にも言ったが、俺達より先に倒されるなよ……騎鈴教官」
「はい♪ グレンさん。こないだの、傷は……」
「傷? ……生憎、俺はもう傷に塗れているんでな……」
「グレン。……無理はしないでください……まだ傷が治ったばかりなんですから……」
「ああ、ソニア。……でも心配するな。敵は必ず殲滅してみせる」

 皆、すでに敵の出現を予測して、ここにいるのだ。
 また、死地を切り抜けなければならなくなる。たぶん、もうすぐ……
 そう、軍師としての才能を発揮し始めた戦部は思ったが、できれば騎鈴教官には無傷でここを脱してほしくはない、ともちょっと思うのだった。
「るんるん♪」騎鈴。





 そしてここは温泉。
 温泉にいたのは……
「わああ。いい眺めだなああ」
「はああいい湯ですなーーー」
 全身きみどりの恐竜型ゆる族ガチャピソと、
 全身あかの雪男型ゆる族ムッフだった。