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激闘! 巨大雪だるま強襲!!

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激闘! 巨大雪だるま強襲!!

リアクション

 ――が。
 雪だるま騒動は幕を閉じても、未だに幕を閉じれない騒動もいくつかあった。
「フィリップ〜! こんにちはですぅ♪」
 騒動が終えて、ホッと一安心していたフィリップの所へ、同じ学校の先輩である神代 明日香(かみしろ・あすか)が箒に乗って飛んできた。
「あれ? どうしたんですか、先輩?」
「どうしたもこうしたも無いですぅ。私は、フィリップたちの監督のために派遣されてきたんですぅ!」
「か、監督?」
 明日香の言うことが理解できずに、首を傾げるフィリップ。
 すると明日香は、呆れたように溜息をついた。
「もう、自分の任務も忘れたんですかぁ? それじゃあ、アーデルハイト様からの伝言を教えてあげますぅ」
「あっ……」
 アーデルハイトの名に、一瞬で青ざめるフィリップ。
 しかし、明日香は構わずアーデルハイトの声真似付きで伝言を読み上げ始める。
「伝言『フィリップ、雪降ろし完了の報告が未だに届かないのじゃが……どういうことじゃ? まさか、サボってはおるまいのぉ? 明日香を監視役に派遣するから、サボるのではないぞ』だ、そうですぅ」
「あ……あの、その……えっと……」
「え〜続いて、エリザベートちゃんからの伝言ですぅ」
「校長のもあるんですか!?」
 まさかの伝言に、余計焦るフィリップ。
 だが、明日香はそれでもお構い無しにエリザベートの声真似付きで伝言を読み上げだす。
「伝言『絶対、絶対、ぜ〜ったい今日中にシャンバラ国際スキー場の雪降ろしを終わらせるですぅ! なんせ、明日は楽しい楽しい職員スキー旅行なんですからねぇ!? もし、私が雪崩に巻き込まれるような危険が一ミリでもあったら、消し炭にしてあげますからねぇ! これは、校長命令ですぅ! 今日中に雪降ろしを終わらせるんですよぉ』だ、そうですぅ」
「……あが、あががが……」
 フィリップは、完全に開いた口が塞がらなくなっていた。
「あ、ちなみにぃ。アーデルハイト様印の魔法石は、使い終わったらそのまま私の報酬になるから、大事に使ってくださいねぇ♪」
 自分がワザワザ出向いてきた目的をフィリップに伝えるが、彼は完全に雪降ろし作業への憂鬱さで気分が落ちていた。
 ――と、そこでフィリップの肩にポンッと手が置かれる。
 振り返ってみると、そこには教導団の戦部小次郎とルカルカ・ルーが立っていた。
「大丈夫だ、フィリップ君。今、教導団からも通信が入っな。レオンを護衛につけるから、奴隷のごとく扱ってくれ――だ、そうだ」
「もう、本当にジャンジャン遠慮なく命令しちゃって良いから。むしろ、全部レオンに手作業でやらせても良いのよ?」
 先輩達の鬼のような扱いに、完全に覇気のなくったレオンがノソノソとフィリップの下へやって来て――
「じゃ、行くか」
「うん……そうだね」
 生ける屍二体は、互いに肩を支えあいながらリフト乗り場へと向かうのだった。
 そして、そんな背中を眺める複雑な乙女達――
「フィリップ君……」
「フィリポ……」
 フレデリカと花音は、思い人の背中をただ見送ることしかできなかった。
 だが、得てしてこういうモノは周りが煽るもので――
「あら、フリッカ? フィリップ君の肩、支えてあげなくていいの? それとも、彼が倒れるのを待って、もう一回人工呼吸したいのかしら?」
 たとえば、姉と慕うパートナーや――
「花音。これは昔聞いた話しなのですが、同姓同士の愛は共通する苦難を乗り越えた友情から芽生えやすいらしいですよ?」
 義理の妹といえ、心の底からその子の幸せを願う義理の兄かもしれない。
 そして――
「そ、そんなつもりじゃないわよ!」
「ぜ……絶対にそんなのダメっ!!」
 煽りにも似た手助けを受けて、少女達は思い人に向かって走り出すのだった。

 そして、まだまだ幕が下りそうにもないのは――
「悔しいですねぇ……このまま引き下がったら、覗きニストの名折れですよ!」
 クド・ストレイフ。
「リベンジだ! リベンジしようぜ!」
 ウルス・アヴァローン。
「おう! 望むとこだぜ!!」
 鈴木周。 
「次こそ、ロリっ娘とショタっ子を我が網膜に!」
 風森望。
 ――この、どうしようもない覗き魔四人の幕は、永遠に降りることはないのかもしれない。
 そして――
「なぁ……お前ら、覗きだろう? 目でわかる。頼みがあるんだ、どうしても覗きてぇ女がいるんだけど……協力してくれねぇか?」
 日比谷 皐月。
 ここに、覗き魔五人の新たな幕が上がった……のかもしれない。

 ちなみに――
「あ、あんた達まだやってたの!?」
 草木も眠る丑三つ時。
 多目的室を覗いてみると――
「さ……さすがだね、レンさん」
「お、お前こそな……朝斗!」
 榊 朝斗とレン・オズワルドによる対戦は、未だに続いていた。
 最初ダブルスだったのが、開始数分で朝斗とレンのラリーが永遠と続き、それぞれのチームメイトだったアイビス・エメラルドとノア・セイブレムは完全に存在意義をなくしてしまった。
 そして、ラリーが三時間をすぎたあたりから朝斗とレン意外は、観客や審判やチームメイトをを含めて全員がどこかへ行ってしまったのだった。
「ど、どうやら……僕とレンさんは、卓球に関しては完全に互角みたいですね」
「ふ……認めざるを得ないようだな」
 第一回【冒険屋】温泉卓球〜シャンバラ国際スキー場ホテル杯〜。まだまだ幕は下りなさそうだった。

担当マスターより

▼担当マスター

カルーア・長谷川

▼マスターコメント

 まず初めに、今回のリアクション発表が大幅に遅れてしまったことを、心からお詫び申し上げます。大変、申し訳ございませんでした。
 イレギュラーな事態が連続した等の言い訳は多々あるのですが……ただただ素直に申し訳ありません。以後、気を引き締めて行きたいと思います。

 さて、みな様こんにちは。カルーア・長谷川です! 
 えぇー今回は、とにかく「戦いじゃあ!!」って感じになるかなぁっと思っていたら、意外と温泉でマッタ〜リ♪ って人が多くてビックリしましたw お色気シーンが苦手なので、ちょっとビビリ気味でしたww
 あと、今回一番驚いたのは……以前のシナリオでにご参加いただいたMC・LC様を取り巻く環境や心境、あるいは人間関係が大幅に変わっていたりして面白かったです!
 一応、今まで書いたことのあるMC・LC様はだいたい全員覚えているので(本当は、全員! と胸を張って言いたいのですが、もしもミスったら怖いのでw)、以前と違った成長を遂げていたり、そういう報告をいただくと、何だか懐かしい気分と一緒に嬉しくなりますねw
 ではでは、今回はこの辺で。
 また次回、お会いできることを楽しみにしています!!
 
 ※03月07日 一部修正を加え、リアクションを再提出しました。