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【空京万博】海の家ライフ

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【空京万博】海の家ライフ
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「グスッ……いいもん、いいもん……トモミン一人ぼっちでも、わんぱくでたくましく生きていくもん……グスン」
 幼児退行したかのような口ぶりで涙ぐみ、ステージの床に涙で『29』という数字を延々と指で描く友美を他の候補生が励ます中……。
「そ、それでは……最後の審査を!!」
 衿栖が叫ぶ。
 因みに、エントリーナンバー0を自称したなななはバイトのため、海の家に連れ戻され審査外となっていた。
「事実をありのまま告げられたらヒステリーを起こすのは、年齢を含めて魔法少女には向かないね。ボクにはわけがわからないよ」とはリューグナーの言葉である。
「お兄さん。下着さえ見せて貰えれば満点あげたんだけどねぇ」とはクド。
「微妙だったケド……ラストのアパカーットは、グッジョブネ! ヤマトナデシコナックルネ!!」審査の点がややおかしいのはティファニー。
「中身は兎も角、衣装は素晴らしかったので……うーん」と悩んで採点したのは緋雨。
「過去の私がランジェリーラボを作った責任をとるのだ」と目を閉じるセルシウス。
 審査員達がそれぞれ、紙に点数を示し、その合計を記したものが、ジークフリートの手に渡る。
「それでは……発表します!!」
「エントリーナンバー7,小谷友美さんの点数葉……5点、1点……」
 点数を読み上げるジークフリートの声に、静まり返る観衆。
 これが21点であった場合、ジャンケンで優勝者を決める事になっている。
「4点、5点、3点……4点!!」


「「「うおおおぉぉぉぉーー!?」」」

「合計、22点!! 優勝者は、小谷友美さんでーーす!! 皆様、惜しみない拍手をーーーッ!!」
「……ふぇ?」
 泣いていた友美がジークフリートと衿栖達に促され、顔を上げたその頃……。
 夕暮れの波打ち際を走る二人の影。
「待ってー!! ウェルー!!」
「ハハハッ……アズー、捕まえてみろよーー?」
 先を走っていたナガンが梓を振り向こうとしたその時。
「おわっ!?」
 何かに足を取られて派手にコケる。
「ウェル!? 大丈夫?」
 梓がナガンの後を追う。
「イタタタ……あ? 何だ、コレ?」
 ナガンが顔を上げると、浜辺に打ち上げられた干からびた人間ぽいものが横たわっている。
「まるでクラゲに体液を吸い取られたような感じだ……」
 尻丸出しの全裸で倒れている男をナガンがじっと見る。
「ウェル? こっちにも何かあったよ?」
 梓が薔薇学マントと仮面を拾い上げる。
「まぁ……死んでなさそうだし。放っておこう」
「うん」
 あっさりと全裸の男を見捨てたナガンと梓が再び浜辺を追いかけっこしていく。
 その後、男はライフセーバーのラルクとアッシュにより無事回収され、病院直行となったそうである。