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2022年度 葦原明倫館大運動会ノ巻

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2022年度 葦原明倫館大運動会ノ巻

リアクション


目次

 第1競技  徒競走
 第2競技  玉入れ
 第3競技  綱引き
 第4競技  リレー


 見上げれば、爽やかな秋晴。
 多くの生徒達が、葦原明倫館の校庭へと集まってきた。

「皆さん、準備はよろしいでしょうか……はい。
 それでは開会式を……」

 本部席へと着席し、式を始めようとした葦原房姫(あしはらの・ふさひめ)
 だったのだが。

「皆の者〜っ!
 準備はよいでありんすか〜っ!?」

 他より一段高いところから、ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)が叫ぶ。
 呼応する声は、どれも威勢のよいものばかり。
 いつの間にマイクを持っていたのやら、完全に房姫の台詞を遮ってしまった。 

「よしっ!
 今日ここに葦原明倫館大運動会の開始を宣言するでありんすよっ!」
「ふぅ……」

 段取り完全無視のハイナに、ちょっとだけ溜息。
 まぁ、そんな自由なところも好きなのだが。

「怪我をしたら救護班へ来るでござるよ」
「待ってるヨ〜!」
「ちょっと!
 来ない方がいいんだからっ!」

 続いてマイクを受けとった真田佐保(さなだ・さほ)が、本部席横のテントを指した。
 ティファニー・ジーン(てぃふぁにー・じーん)ったら既にスタンバり、笑顔で手を振ってくるではないか。
 ボケとかではなく、絶対に本気で言っているのであろうと、龍杜那由他(たつもり・なゆた)は割と本気でつっこんだ。

「あ、道具の出し入れとか、手伝ってくれるヤツは俺達のところへ来てくれよな!」
「出場種目の前後に被らないよう、担当を決めなければなりませんね」
「綺麗なお姉さんは大歓迎だよ〜♪」

 丹羽匡壱(にわ・きょういち)も、集まった生徒達へと大きく手を振る。
 倉庫の入り口には、ゲイル・フォード(げいる・ふぉーど)仁科耀助(にしな・ようすけ)の姿。
 相変わらず、調子もよさそうである。