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音楽学校とニルミナスの休日

リアクション公開中!

音楽学校とニルミナスの休日

リアクション


エピローグ


「古代竜さんから爪もらえたの。これで材料さんが全部揃ったの。つまり……今日こそ封印の鍵さん完成させるの!」
 及川 翠(おいかわ・みどり)は興奮を抑えきれない様子でそう言う。
 目の前にあるのは巨大な古代竜の爪。そしてそれをとあるものへと変化させるための触媒。
「……ついに、ついに封印さんの鍵が出来るんですね! 頑張りますっ! ところで、翠さんには何をしてもらうんですか……?」
 徳永 瑠璃(とくなが・るり)も翠に負けず劣らず興奮した様子でそう言う。
「何もさせるわけないでしょ」
 何を言ってるのとミリア・アンドレッティ(みりあ・あんどれってぃ)は心底不思議な様子で言い切ります。
「ふぇ〜、翠ちゃんですもんねぇ〜……ミリアちゃ〜ん、翠ちゃんお願いしますねぇ〜? 私たちはぁ〜、頑張って調合しましょうねぇ〜」
 スノゥ・ホワイトノート(すのぅ・ほわいとのーと)も仕方ないというかその前提で話を進めている。
「それで、封印の鍵の材料は揃ったわけだけど……穂波さん、どう調合すればいいのかしら?」
「基本的には古代竜の爪を触媒を通して変化させていくことになります。その途中で一部のアイテムを古代竜の爪と調合させていくことになります」
 ミリアの質問に『古代竜の爪』を『遺跡都市の鍵』に変化させる方法をしる穂波はそう答える。
「……本当にできるのよね?」
 ミリアの不安。……もしもあれだけ大変な思いをしてやっぱり無理でしたというのは勘弁して欲しかった。……主にその場合の翠の反応を考えて。
「大丈夫ですよ。その知識は確かに私の中にありますから」
「それじゃ、がんばって封印さんを解く鍵を作るの!」
「あ、こら翠、迂闊に触っちゃダメよ!? 翠は横で応援しておきなさい」
「応援なの? フレー!フレー! なの!」
 元気いっぱいに応援する翠。
「あの……ミリアさん……」
「ふぇ〜うるさいですぅ〜」
 物言いたげな二人。
「……我慢して。多分これが一番邪魔されない方法だから」
 ため息をつくミリア。
「それじゃあ、はじめましょうか」
 そして穂波の指示のもとに遺跡都市最深部の封印を解く鍵が作られていく。

「ふぇ〜……ここはこんな感じですか〜?」
 調合はスノゥを中心に進んでいた。穂波の指示を横から受けながらその通りにスノゥが調合を進める。
「瑠璃さん、ここは調合に少し強い魔力が必要です。スノゥさんの補助をお願いします」
「分かりました」
 スノゥを補助するのは主に瑠璃だ。翠同様に強い好奇心を持ちながらもその気持ちを抑えて的確にサポートしていく。
 そして……
「そーっと――」
「――翠? その触ろうとしている手を引っ込めなさい?」
「うぅ、横暴なの! 触りたいの!」
「ダメよ。翠が触ったら爆発するもの」
「訳が分からないの!」
「訳がわからないのは翠でしょうが!」
 暴走しそうな翠をミリアが抑えるといういつもどおりの光景。


「完成したの!」
 一時間の調合の末に封印の鍵は完成する。嬉しそうな緑は特に何もしていないため元気いっぱいだ。スノゥと瑠璃も疲れは見えるが完成に喜びの色が見える。……ミリアは翠を抑えるのに疲れてそれどころじゃないらしい。

「それじゃ、早速封印さんを解きに出発なの!」
 翠は早速遺跡都市へと向かおうとする。
「……待ってください。あの封印の奥は何があるか分かっていません。今までとは比べ物にならないほどの危険が眠っていると考えられます」
 穂波の言葉。
「あるいは、この間の古代竜さんクラスの力を持った敵がいるかもしれません。私達だけで行くのは危険すぎます」
「大丈夫なの!」
 よく分からない自信で断言する翠。
「そうね。流石に今日は疲れたし、明日以降準備が整ってからにしましょうか」
「賛成ですぅ〜」
 ミリアの言葉にスノゥはそう同意する。
「うーん……私も翠さんと一緒で早く行きたいですけど…………それで皆を危険にさらす訳にはいかないですよね」
 好奇心を抑えて瑠璃はしぶしぶ賛成する。
「てわけで翠。三対一だから今日はもう寝るわよ」
「横暴なの! 異議あり! なの!」
 翠の異議申立てをスルーしてミリアは穂波に向き直る。
「そういうわけだから、また今度ということで。できれば村の協力がほしいわ」
「はい。私もあの奥にあるものが必要ですからご協力します」
 ミリアと穂波はそれぞれ準備をすると約束をする。
「こうなったら一人で……」
「鍵は穂波さんに預けておくわね。私達が持ってると翠に狙われて気が抜けなくなるし」
 一人行こうとする翠の魂胆を完全に阻止するミリア。だてに翠に悩まされ続けてない。

「うぅ! 次こそ封印さん解いて遺跡都市さんを制覇なの!」

 そうして、翠は何度目になるか分からない意気込みを叫ぶのだった。



担当マスターより

▼担当マスター

河上 誤停

▼マスターコメント

リアクション「音楽学校とニルミナスの休日」をお送りします。いかがでしたでしょうか。
今回でなんとか音楽学校の生徒は教師は集まり、音楽学校は無事開校することが出来そうです。
ただ、その前に遺跡都市の最深部でのシナリオになると思います。

それと、申し訳ないのですが、いつもは月の最終金曜日にシナリオガイドの公開を行っていますが、今月は忙しく公開ができそうにありません。
ちょうど来月末まで忙しいので来月末の金曜に次のガイドを公開しようと思っています。申し訳ございません。
今回のご参加ありがとうございました。

▼マスター個別コメント