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デスティニーランドの騒がしい一日

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デスティニーランドの騒がしい一日

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第17章 そしてパレードは続く

「ふーぅ、いつの間にかうるさい事言うルシオンもいなくなったし、ゆっくり休めたぜ」
 物陰に隠れ、マッキーの着ぐるみを脱いで休んでいた四谷 大助は大きく伸びをした。
「けど、何か大切な事を忘れているような……?」
 首を傾げる大助の目に、動き出したパレードが映る。
 フロートの上には、雅羅の姿。
 隣りにはマッキーやマニー、そしてルシオン・エトランシュが立っている。
「あれ……どういう事だ?」
 笑顔でルシオンたちと談笑している。
 ふいに、マッキーに抱き着く雅羅。
「……しまったぁあああ!!」
 マッキーの衣装を身につけたまま、四谷は絶叫した。

「全く、大さんはどこ行ったッスかねー」
 フロートの上で、ルシオンは唇を尖らせて言った。
「けど、大さんのマッキーよりもこちらのマッキーのがしっかりしてるし、犯人も捕まえたし、オーライッスね」
「犯人?」
「あ、その、ショーの話よ。ね、夢悠」
「う、うん。すごいショーだったね」
「ほんと、今日は……不思議な一日だったわ」
「え?」
 雅羅の意外な言葉に怪訝な顔をする理沙たち。
「いつもは悪い事ばかりに巻き込まれるけど、今日はこんないい事が起こるなんて。人生、そう捨てたもんでもないのかもね」
「……えへ」
「そうね、雅羅」
 理沙と瑠兎子たちは目を見交わして、微笑んだ。

「ほんと、今まで見たことのないパレードだったな。どうだ美々衣。デスティニーランドもやるだろ」
「そうかもね、デゼニ」
 何故か自慢げに話す三二一に、美々衣は余裕のある表情で答える。
「……どうしたんだい? いつもならもっと突っかかってくるのに」
「そんな事ないわよ。パレードが成功して良かったと思ってるわ。ねえ黄帝」
「そうね」
 訝しげな三二一を前に、黄帝と美々衣は微笑んで目配せする。
「そういえば三二一。三鬼はどうしたの?」
「あぁ。今日は留守番さ。あんまりデスティニーランドにばっか連れてったら、もういいって言われちゃってさ。でも今日は無理にでも連れてくれば良かった!」
(来なくてよかった……)
 人質が一人増えなくて済んだことに心からほっとする黄帝だった。