First |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
Next Last
リアクション
00:『星の彼方から来たりし者』
深淵の宇宙。
暗黒が広がる空間。
その彼方に、クロガネはいた。
(この反応……香【ジエン】か? だが、しかし……)
クロガネは戸惑う。それは、クロガネと同じ存在である香のものと似ていた。だが、何かが違う。そう、命の匂いを感じるのだ。
宇宙空間の果てから、1機のロボットが飛来した。
それは、まさに満身創痍といってよかった。装甲はボロボロに砕け、無骨な骨格が露わになり、冷却液やらオイルやらがまるで血液のように染み出している。
足はもげ、腕はひしゃげ、顔は砕けている。
存在していることが奇跡だった。
そして、その機体を追いかけるように、後方から無数の光がやってくる。
それは、シルバーブルーのロボットだった。
香の気配がするそれは、無事な片方の腕で大型ビームキャノンの引き金を引く。
発射されたビームは追跡者を飲み込むが、その穴を埋める様に、別の追跡者がやってくる。
そしてそれは追跡者の放つビームに貫かれ、高度を失っていく。
誘われる先は、青い星。
(あれは……ヘルガイア。そうか、香は――勇者たちよ、あの星へ降りなさい。そして、仲間たちとともにヘルガイアからこの星を守るのだ)
そして、大破して流星となって堕ちていく香を守るように、幾つかの流星が地上へと落下した。
First |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
Next Last