リアクション
それが終わったらボコボコの男に尋問タイム。
「よし、いろいろと教えてくれよな。嘘教えたり逃げようもんなら、こいつに食わせるからな」
輝夜はネームレスを指して、カニバリズム宣言。男は従うしかなかった。
彼らはやはり『人買い』のブローカーだった。彼とその仲間がグループでアンダーグラウンドにいる若い人間を中心にさらっては、ノースの化学企業『エレハイム・サイエンス社』通称『ESC(エスケープ)』に売っていたという。
売られた人間はESCで人体実験もしくは新商品の試験体にされるとか。その先のこと噂程度でよく知らないらしい。
ただ、ESCが化学薬品と兵器開発を中心としていることからも、まともなことはしていないのかもしれない。
「どこの世界も企業ってのはヤバイことしてるもんだね」
と興味無さそうな透乃は、さっきの暴れた感覚を再確認する。異世界で能力の制限が付いていると考えていたが、別段そのようなことはないようだ。陽子のイナンナの加護の力である《我は誘う炎雷の都》も使えるみたいだ。
「透乃ちゃん見てください。動きました動きました」
今は出来上がった死体で《フールパペット》の使用実験中。難なく動くことを確認する。
「そいえば……アリサくんは?」
未だ伸びているメルクーリオを背負った司がふと思い出す。
だが、やはりというか、やっぱりというか、もちろんいない。
「離れているように言いましたからね。そんなことより、この死体を歩かせて遊びましょう。腰を抜かした方々に尋問するんです」
などと、《フールパペット》で遊び始める陽子だった。
またここに、アンダーグラウンドの新たなる恐怖《徘徊する死体》が追加されたのだった。
これを見てしまったあなたは1/1D6のSANチェックです。
さらに5ポイント以上減らしたそこのあなたはアイディア成功で発狂ロールです。ついでにクトゥルフ神話技能1%贈呈です。おめでとうおめでとう。
まあ、この技能が使える場面なんてないんですけどね。