リアクション
エピローグ
『ここよ。封印は解いたから自由に出入りできるわ。……それじゃあ、私は御暇するわね』
「ちょっ……開放するまでは付き合って……!」
捕まえて連れてきたルカルカは言う。気づけば魔女を縛っていたはずの鞭が消えてなくなっている。
『言ったでしょう? 私は嘘をつけない。安心しなさい。その扉の向こうにあの子はいるわ』
そう言ってルカルカや他の契約者から静かに距離を取っていくミナ。
「それ以外にもいろいろ聞きたいことが――」
またミナを捕まえようとするルカルカの間に影が割って入る。仮面の女だ。
『くすくす……やっぱりあなたは優秀ね。ミナスにくっついていたあの男みたい』
銃を構えて牽制する仮面の女にミナはそう声をかける。
『それじゃ、また今度……そうね。あなたたちは今面白いことを準備していたわね。それが終わった後に遊びましょう』
そう言って魔女は姿とともに気配や音を消す。この近くにいるのは確かだが。仮面の女が邪魔をして無闇に探して見つけるのは不可能だ。
「ま、とりあえず今回は色々わかったからいいじゃん。とりあえずミナホを助けてやんないと」
仮面の女も隙のない動きで撤退した後、瑛菜はそう言う。いち早くミナホがいるという扉を開ける。
「あ、いたいた。ミナホ、助けに来たよ」
扉の先。その部屋には確かにミナホの姿があった。どうやら特に縛られていたりするわけじゃないらしい。
「(瑛菜さん、皆さんしーっ)」
静かにとジェスチャーをするミナホ。今まで捕まっていたとは思えない様子に瑛菜達は首を傾げる。
「(この娘が起きてしまいます)」
「……は? あんたいつから母親になったの?」
誘拐されていたはずのミナホの腕の中で7歳ほどの女の子がすやすやと眠っていた。
「……ミナホの罪だけを話し、自分の罪は話さない……やはり、あなたの男を見る目は最悪でしたよ……ミナス」
森の中。夜空を眺めながら前村長は誰よりも罪深い自分を嫌悪するのだった。
パソコンの故障で予定外に遅れてしまいましたが「遺跡と魔女と守り手と」をお送りさせてもらいます。
細かいところは他にもいろいろありますが、粛正の魔女やニルミナス誕生にまつわる重要な話は今回でほぼ出しきったと言っていいです。彼女とどう決着をつけるかは皆さんのアクションで決まります。
森の守り手ですがリアクション中にあった通り受けた人は防衛団含めほぼ受かっています。落ちた人はごめんなさい。といっても受かったことでメリットは出ますが受かってない、受けてないからといって特にデメリットはありません。その辺りは今まで通りです。
というわけで次回から祭の準備再開です。休日シナリオになります。準備以外でも自由に過ごせますのでよろしくお願いします。
今回は大変遅れて申し訳ございませんでした。。