リアクション
★☆★ 「というわけで、東西ロイヤルガードで合コンをやります」 静香は、困惑した表情で、各学校に通達を出したのだった。 あまりの内容に、学生達に衝撃が走る。 ====================================== ■東西ロイヤルガード合コンのお知らせ ・東西シャンバラ統一と今後の友好を願って、 ロイヤルガードによる合コンを行います。 ・東と西、必ず反対側のロイヤルガードとカップルになってくださいませ☆ 性別は気にしませんわ。 ・東西友好の前に恋人がいる・既婚であるとか一切関係ありません! 必ずカップルになってくださいませ。 ・東西シャンバラ友好のため、学生にあるまじき行為を行ってもOK☆ ・命令ですので、ロイヤルガードは必ず参加してくださいませね☆ 会場・ヴァイシャリー家所有豪華客船 ====================================== 「ラズィーヤさん、殆ど回復していたよね。でももう約束しちゃったし……」 静香自身もロイヤルガードなので、この合コンに出席しなければならない。 「ふむ、面白いではないか」 魔女アーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)はニヤニヤしながら言う。 「大ババ様、東ロイヤルガード選出の時に、 『胸の大きいやつはロイヤルガードにしてはならん!』とか主張してましたけどぉ、 今度はすでにカップルになってる人に嫉妬ですかぁ。見苦しいですぅ」 「うるさい、リア充(注)どもは爆発すればよいのじゃ!」 イルミンスール魔法学校校長エリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)がツッコミを入れるが、 アーデルハイトは逆ギレする。 注:リアクション上でイチャついているキャラクターたちの事。 ★☆★ 一方そのころ、ロイヤルガードとそのパートナーだが。 「テティス、すまない、俺も行きたくないんだが……」 「わかってるわ。命令だものね。しかたないわよね……」 皇 彼方(はなぶさ・かなた)とテティス・レジャ(ててぃす・れじゃ)は、 アーデルハイトの「リア充爆発しろ」の呪いを受けて、 引き裂かれようとしていたのである。 もちろん、他のロイヤルガード達も、それは同じなのであった。 ★☆★ 「でもさ、せっかくだからロイヤルガードじゃない 他の人も参加できた方がいいよね? 大勢で参加した方が盛り上がるよ、絶対!」 ツァンダの町の精 つぁんだ(つぁんだのまちのせい・つぁんだ)は、 「1日ロイヤルガード権」を売り出した。 これを購入すれば、誰でもこの合コンに参加できるのである。 ただし、所属学校側のロイヤルガードにしかなることはできない。 「さらには、5万G払えば反対側のロイヤルガードとして参加できるんだ!」 つまり、5万G払えば、 東ロイヤルガードでも東ロイヤルガードと、 西ロイヤルガードでも西ロイヤルガードとカップルになれるということである。 東西の区分は以下の通りである。 東シャンバラ:イルミンスール魔法学校、百合園女学院、薔薇の学舎、波羅蜜多実業高等学校 西シャンバラ:蒼空学園、シャンバラ教導団、葦原明倫館、天御柱学院、空京大学 今回の合コンの参加権はつぁんだが全て握っているため、 つぁんだを通してしか参加できない。 かくして、冬のヴァイシャリー湖の船上で、合コンは幕を開けたのであった。 |
||