天御柱学院

リアクション

　
　

　
　


「おめでとう！　これからはあなたが『デュエルキングだよ！』
　第一回優勝者小鳥遊美羽の、長谷川真琴への賛辞に、会場から拍手が沸き、大会は終わった。



　件名：勝負は時の運。

　そのタイトルは、前回の大会の時と同じだったけれど、結果は、１回戦敗退で終わった前回とは少し違った。
「まあ三回戦敗退ですけれど。
　言い換えれば、準々決勝進出、ですわね」
　そんな内容のメールを、今日も夫婦でイチャイチャしているに違いない、パートナーの御神楽　陽太（みかぐら・ようた）に送る。
　程なくして、返事が返ってきた。
　内容を読んで、エリシアはふと笑う。
「そうですわね。今度はまた皆で……楽しそうですわ」




　初戦敗退した千返　かつみ（ちがえ・かつみ）は、約束通り、千返　ナオ（ちがえ・なお）に三段のアイスを買ってあげた。
　憧れの三段アイスを前に、ナオの瞳が輝いている。
　まあ、こんなに嬉しそうだしたまにはいいか。
　なんて思って微笑ましく眺めていると、食べながら、ナオがちらりと、こちらを気にする。
　ちら、
　ちらり。
「……っ」
　ぷっ、と思わず吹き出して。
「美味そうだな、ナオ。一口貰っていいか？」
「は、半分こ！　半分こしましょう！」
　優しい子だな、と思いながら、かつみはナオが差し出したアイスに齧りついた。




　――そんなほのぼのとした光景の裏で。

　大会中調子に乗りまくり、テンション上がりまくった某デュエルマスターが、某新デュエルマスターの物理制裁を喰らい、逆さに引きずられて帰って行く姿を見た者も多かったという。