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歴代グランドアイドル決定戦

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歴代グランドアイドル決定戦
歴代グランドアイドル決定戦 歴代グランドアイドル決定戦

リアクション


エピローグ

 グランドアイドル決定戦。
 全員がステージに立ち終わった頃には、外はどっぷりと日が暮れて深夜に突入していた。
 出場した契約者たちは皆、ステージに立ち緊張の面持ちで並んでいる。
「さあ! いよいよアイドルが全員で揃いました! この中の誰か、もしくはグループがグランドアイドルが存在しますッ! それではさっそく発表します! 歴史に名を刻むグランドアイドルは!」
 ステージが暗くなり、ドラムロールが鳴り響く。
 観客も契約者たちも全員が息を呑み、パッとステージに一筋の光りが差す。
エール・ド・レーヴの皆さんです!
 泪の発表と同時に巨大なクラッカーから大量の紙吹雪が発射され、割れんばかりの歓声が会場を包む。
 アイビスとルカルカと涼介はハイタッチで喜び合い、アインは涙ぐむ朱里にそっと寄り添い、朝斗とダリルは満足そうに笑みを浮かべていた。
 全員が彼らに拍手を送り、泪が締めの言葉を発しようとしたその時、
「ちょっと待ったー!」
 どこからか、可愛らしい声が聞こえてくる。全員が辺りを見回すと、ステージの真ん中でラブ・リトル(らぶ・りとる)が仁王立ちしながら飛んでいた。
 泪は指先でラブの頭を優しく撫でた。
「どうしたのかな〜? もう決定戦は終わっちゃったから……残念だけど」
「子供扱いしないでよっ! それに私はグランドアイドルは正直どうでもいいの。皆と歌を歌える方が楽しみなのよね。だって、歌って皆で歌う方が楽しいもんね♪! だから、私は全員が集まるのを待ってたの!」
 ブンブンと飛び回りながらラブは泪のマイクに向かって大声を発する。
「ちょっと皆ー! ハート、ビンビンに感じてる?! こんな全力で歌と想いをぶっとばす機会なんてなっかなか無いんだから! もーきょーはサイッコーにかっ飛ばしていくから! サイッコーに皆を楽しくしてあげるから♪! ちょっと、ハーティオン! あんたもしっかりついてきなさいよね!」
 ラブが叫ぶと、一番後ろにいたコア・ハーティオン(こあ・はーてぃおん)は大きく頷いた。
 その動作に周りの観客がどよめいた。
 彼らはハーティオンのことをイベントで作られた巨大な人形かなにかと思っていたのだ。
 だが、そんなことは意に介さずハーティオンはラブの声に応える。
「ああ、ラブの心と歌が紡ぎ出す力、私も一つにするように頑張ろう」
「よっしゃー! 全力で歌うから! 皆ついてきなさいよー! サイッコーに楽しくいくわよー♪! ちゃんとついて来なさいよー♪! 『シング・ア・ラブ・ソング!』」
「わああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
 観客が最後の大騒ぎだと言わんばかりに声を張り上げる。
 契約者たちもラブに触発されて、歌う体勢に入る。
 音楽が流れ始めて、ラブを始めとする、ここにいる全員が歌を歌い始める。

世界中の誰にでも 貴方の歌は届くから
心を乗せて伝えてよ

なんでもくれるって 言われたけれど
一番欲しいものは もう神様に貰ったの
どんな楽器も この音色には届かない
皆持っている 最高の『歌(ハート)』だから

楽しいときも 悲しいときも 恋しいときも
貴方だけの音を紡いでくれる

シング ア 『ラブ』ソング
聞こえるよ 貴方の『心』が歌ってる
シング ア 『ラブ』ソング
聞こえるよ 小さな『心』の歌声が

世界中の誰にでも 貴方の『心』が届くから
歌に乗せて伝えよう
シング ア ラブソング

 誰かと競って己の限界を超えて人を楽しませることも勿論素晴らしい。
 だが、何も考えず隣にいる人と肩を組んで騒ぐように歌うことも、また素晴らしい。
 音を楽しむと書いて音楽。
 この時、この瞬間、誰もが流れる音を楽しみヘタも上手いも関係なく全員が歌った歌は、グランドアイドルに匹敵するほどの歴史に残る夜となった。


 ──了──


担当マスターより

▼担当マスター

西里田篤史

▼マスターコメント

 どうも、西里田篤史です。
 なんだか、これが最後のアイドルシナリオだということをまことしやかに耳にして、それが本当なら僕がこれを担当しているのは色々と正気の沙汰じゃないな。と、思ってました。
 とりあえず、曲でも聞きながらアイドルのイメージを掴もうとして流行のアイドルの曲ずっと聞いてましたよ。
 ずっとCKBの曲聞いてましたよ。
 AからCに文字変わるだけでここまで渋くなるものなんですね。
 アイドル事情って複雑なんですね。

 閑話休題

 本日は当シナリオに参加いただきありがとうございました。
 なお、記念DVD(アイテム)は後日購買での販売となりますので、しばらくお待ちください。
 それでは、失礼致します。