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琥珀に奪われた生命 後編

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琥珀に奪われた生命 後編

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シナリオガイド

雪降る遺跡に眠る、魂捕らえし秘宝! 立ちはだかる異形を倒し、科学者たちの野望を阻止するのだ!!
シナリオ名:琥珀に奪われた生命 後編 / 担当マスター: 640



【遺跡にて】

 多くの人々の生命を奪っていった、『吸命の琥珀』。──その本体たる『魂の牢獄』を破壊すべく、琥珀の所有者として捕らえた男よりの情報をもとにルシア・ミュー・アルテミス(るしあ・みゅーあるてみす)は彼らのアジトと目される遺跡へ潜入していました。
 
 男からの情報に偽りはなく。遺跡内は敵に溢れていました。

「……なんですって……?」
 
 友を傷つけ、多くの人々から声明を奪っていったローブ姿の男たち。
 立ちはだかる用心棒たちを打ち倒し、それを率いていたローブの男をひとり組み敷いて。問い詰めるルシアは、思わず目を見開きます。

「『G−ブレイド』? 『M−リーフ』……? この遺跡に、そんな化け物が……?」
 
 未来人を名乗る彼らの、あまりに身勝手で利己的な、他者の生命を玩んだ理由に。
 
「……冗談じゃない!! そんなことのために、香菜は、あの子たちはっ!!」
 
 男たちの正体は、未来よりやってきた生物兵器研究者でした。
 彼らは、自身の研究成果たる二体の生物兵器を完全にするために。ニルヴァーナの遺跡へと遺された技術を欲しやってきた一派でした。
 
 勝手にして、傲慢な男たちが今、望むもの。それは生物兵器を完成させ、『魂の牢獄』によって再び未来へとそれらを運び去ること。
 この時代の人々の生命をその代償に。
 
「思い通りになんかさせない」
 
 『魂の牢獄』を破壊し、生物兵器を止める。必ず阻止してみせる。そう、ルシアは胸に誓っていました。
 
 
【救うべき人のために】

 二体の、巨大な化け物。それらが遺跡内の仲間たちから伝えられた生物兵器であることは、一見してわかりました。
 
「行くぞ」
 
 遺跡には、多くの仲間たちが潜入している。だったら自分たちがやることはひとつ。両肩を強張らせ、暴れるそれらを見上げていた少女──夏來 香菜(なつき・かな)の背を叩き、山葉 涼司(やまは・りょうじ)は前に出ます。
 
「頼むぞ。皆を目覚めさせるためにも。今ここで、奴らを食い止める」
 
 香菜の友、眠り続ける詩壇 彩夜(しだん・あや)のことは、涼司も知っていました。
 きっとその彼女が、脳裏に浮かんだのでしょう。

「──ええ。きっと助ける、そのためにも」
 
 地響きの中唇を引き結び、香菜は頷きました。
 琥珀にも、牢獄にも。生命を持って行かせやしない。その、決意とともに。
 
 未来人たちを止めるため。皆の命をとり戻すため。あなたたちの力が必要です。

担当マスターより

▼担当マスター

640

▼マスターコメント

 ごきげんよう。ゲームマスターの640です。年の瀬となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 シナリオガイド『琥珀に奪われた生命』後編をお届けします。
 
 前編のリアクションにて迎撃した通り魔たちの根拠地が判明し、後編である今回はそのアジトである遺跡を攻略することが、重要な目的の一つとなっています。

−遺跡の構造・犯人たちの正体−
 
 岩山に建造された太古の遺跡は、地下十数階程度の階層が下へ下へと続いており、その最下層には犯人たちによって増設された、生物兵器培養のためのプールがあります。
 その中には未だ生育途中の兵器がいくつか残されており、直上の階層に安置された『魂の牢獄』から、いつでも最高出力のエネルギー供給ができるよう接続されています(『魂の牢獄』自体は最低限の制御装置として、外部電源によって僅かながら稼働ができるよう改造されており、通常時の生物兵器の製造における最小限・緊急時の移送に備えた最大出力どちらにもすぐに対応ができるよう運用されているようです)。
 
 彩夜たちから生命そのものを奪っていった犯人たちの正体は、未来からやってきた、生物兵器の研究者たちでした。
 彼らは自らのつくりあげた二体の生物兵器に絶対の自信を持っており、『魂の牢獄』の力を用い、最後の仕上げとしてそれら二体の怪物を未来へと、運び去ろうとしています。
 そのために『魂の牢獄』が完全稼働されれば、その内部に取り込まれた人々の生命は消費され、永久に失われてしまいます。
 
 男たちは前編と同じく、皆一様に長いローブを身に纏っており、彼らによって雇われた黒づくめの用心棒たちとの判別は容易です。そのローブの長い袖に『吸命の琥珀』を隠し持っている可能性が高く、気を付ける必要があります。
 彼らをルシアとともに迅速に捕らえ、フル稼働させる間を与えることなく『魂の牢獄』を停止・もしくは破壊することで、計画を阻止し、奪われた人々の命を開放することが、今回のシナリオの大きな目的となります。

−『魂の牢獄』の中の、人々−
 
 前編において彩夜がそうであったように、『魂の牢獄』に生命を奪われた人々は今もなお眠り続けています。
 彼ら、彼女らは穏やかな、だけれど無気力で怠惰を貪り続ける夢の中にいます。なにも奪われず、なにも争わず。けれどなにもかなわない、そんな共通の夢の世界で、それぞれ自分自身の力だけでは抜け出すことのできない場所で、何の疑問も感じずにゆるやかに永久の眠りへと向かっています。
 外部からの力でもそれはやはりどうすることもできません。『魂の牢獄』から解放してやる以外、救う方法はありません。
 夢の中にいる者たち同士が、互いが互いの矛盾点や違和感に気付き、指摘しあうことができればあるいは、目覚めることもできるかもしれませんが。
 
−二体の生物兵器−
 
 未来人の技術者たちが『魂の牢獄』と『吸命の琥珀』を用い、人々の生命を奪って回っていた理由が、この二体の巨大生物兵器、『G−ブレイド』と『M−リーフ』です。
 いずれも十数メートルはあろうかという鉛色の巨体であり、滑らかな岩石にも似た頑丈な皮膚と強靭な肉体を持ち、高い破壊力を秘めています。『G−ブレイド』の黒い牙には猛毒があり、『M−リーフ』は若干パワーの部分で劣りますが、そのかわり飛行を可能にする巨大な翼を背中に一対、持っています。
 技術者たちはこの二体を未来へと移送すべく、また自らの逃亡の手助けとするために、遺跡内のプールから、涼司や香菜のいる麓の司令本部に向けて解き放ちます。
 幸い、二体は未来での最終調整が必要な状態であり、非常に燃費が悪く時間が経つに連れ粘土のように全身が硬化しひび割れていきます。長時間戦闘には向いていません。そこを突けば、対処も容易なものとなるでしょう。
 
 
 以上が、このシナリオの概要となります。
 それでは皆様、ご参加をお待ちしています。

▼サンプルアクション

・遺跡内に潜入し、魂の牢獄を破壊する

・夢の中で、別の誰かの矛盾に気付く

・大型生物兵器の相手をする

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年12月29日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年12月30日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年01月03日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年01月17日


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