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五機精の目覚め ――紅榴――

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シナリオガイド

二つの事件の先に待ち受けるものとは……
シナリオ名:五機精の目覚め ――紅榴―― / 担当マスター: 識上 蒼

  大き過ぎる力とは、えてして不自由なものとなる。
        ――2008年の国際科学会議におけるアントウォールト・ノーツの発言より――



『調査チームが戻って来ない、ですか?』
 空京の一角にあるカフェで一息ついていたリヴァルト・ノーツ(りばると・のーつ)は、蒼空学園大学部専任教員兼空京大学客員講師の司城 征から一本の電話を受けました。
『うん。ツァンダの外れの遺跡で、新たに地下層が発見されたんだよ。なんだけど……』
 なんでも、遺跡の新しく発見された部分を調べようと調査チームを送り込んだら、皆そのまま消えてしまったというのです。
『多分、地下で何かあったんだろうね。そこで、「PASD」としては彼らの安否、及びその地下層を調べるために、各学校に依頼して人員を募っているところなんだよ。今のシャンバラの情勢では、個人の力で人を集めるのは非常に厳しいからね』

「PASD」とは、この春に発足したパラミタ先進調査部の略称であり、非常に不安定な状況下にあるシャンバラにおいて、未踏・未調査の遺跡並びに解明されてない技術を調査するための公的な組織です。本部は蒼空大学に置かれており、その責任者をしているのが司城、というわけです。
 この背景には、「技術や情報を管理し、シャンバラの発展並びに現状の打破をするためには、八校が協力体制を取れる『中立的』な組織が必要だ」というアクリト・シーカー学長の思惑も噛んでいるようです。

『と、いうわけでキミにも調査チームの一員として加わってもらいたい。大丈夫かな?』
『ええ、少々気がかりですからね。参加致します』
 リヴァルトはこの調査チームに参加する事を承諾しました。

      
「今の話、あたいにも聞かせてくんねーか?」
 司城との会話が終わると、リヴァルトは近くの席にいた女性に声を掛けられました。
 赤いショートカットに深紅の瞳、褐色の肌をした男勝りな雰囲気で二十歳くらいに見えるその人物は、彼の「遺跡」という言葉に反応したようです。
「実は知り合いを探してんだ。多分、遺跡だとか、人目につかない場所にいそうな気がするんでな。そんでたまたまそんな事が聞こえたから気になっちまったんだ」
 何やら彼女はシャンバラの地理が全く分かってない様子で、探すに探しに行けなくて困っていた、という事でした。
「確かに今人を集めてる最中ですが、危険な目に遭うかもしれませんよ?」
 いきなりの事に戸惑い、遠巻きにリヴァルトは断ろうとします。
「なに、こんでもあたいは腕っぷしには自信があんだ。そんくれーの方が燃えるってもんだぜ」
「しかし……」
「いーじゃない、行きたいって言ってるんだから」
 と、そこへ突然彼のパートナーのエミカ・サウスウィンド(えみか・さうすうぃんど)がやってきました。
「うわっ……って驚かさないで下さいよエミカさん」
「まだどのくらい集まるか分からないんだったら手伝ってもらおーよー。えーと」
 女性の名前を呼ぼうとして言葉に詰まります。相手の名前をまだ聞いてないからです。
「ガーネットだ。ま、気軽にガーナとでも呼んでくれ」
 女性はガーネットと名乗りました。
(もう止めても聞かなそうですね)
 リヴァルトは諦め、渋々とガーネットの頼みを受け入れました。

 その時です。

 店内のラジオ放送から事件のニュースが流れてきました。それは、ツァンダで機械が突然暴走するという事件が相次いでおり、しかもその原因を明らかにしようと、事件を起こしたものを調べるも何の異常も見つからないというのです。
「機械の……暴走、ですか」」
 リヴァルトにはこの事件に何か引っかかりを覚えました。
「エミカさん、頼みがあります」
 パートナーにこの事件を調べるようお願いしました。
「えー、あたしも行きたかったのにー」
「何が起こるか分かりませんからね。それに、エミカさんには残念ながら不向きですから」
 エミカの性格を考え、彼女がいるとかえって危険が増すと判断したようです。
「ちぇー、あたしの方が強いのに……」
 文句を垂れつつも、最終的には彼女は納得しました。
「ではその件の協力も含めて、司城先生に伝えますよ」
 そう言って、リヴァルトは携帯電話を手に取りました。

            ***

「どちらへ行かれるのですか?」
 とある場所で、二人の男が言葉を交わしていました。
「なぁに、ちっと面白ぇ事がありそうなんでな」
「……あまり勝手な事は控えて下さいよ?」
 片方の男が不敵に微笑み、もう一人の言葉に答える事なく動き出しました。
 彼が目指すのは、リヴァルト達が向かおうとしている遺跡でした。

担当マスターより

▼担当マスター

識上 蒼

▼マスターコメント

新たなる物語の幕開けです。
 このシナリオは、「謎の古代遺跡と封印されしもの」(以下遺跡編)から発展したシナリオです。なお、舞台はまた新しいものとなっているので、今回から初参加でも何ら問題はありません。ただ、遺跡編の第3回に目を通しておくと、よりお楽しみ頂けるかと思います。ガイドにあるように全校協力体制下ですので、どの学校の方でもご参加頂けます。
 また、このシナリオ「五機精編」は1回完結形式、全3回です。シナリオ毎に舞台が変わります。ただし背後のストーリーは、繋がっていきますのでご了承下さい。また、アクション次第ではこの3回の後、さらに「後編」として発展していくかもしれません。
 
 なお、私のシナリオにおける時系列的には、「遺跡編(1月)」→「春休み(3月)」→「当シナリオ(4月上旬)」となっています。

 今回は大枠として、二つの舞台があります。

・遺跡に出向いて消えた調査隊の安否を確認する。もしくは未調査である遺跡地下層の調査に専念する。
・同じタイミングで起こっている機械の暴走事件について調べる。

 メインは遺跡の方で、事件の方はサブという位置づけです。ですが、事件について進展があれば、遺跡側との繋がりが見えてくる……かもしれません。
 また、人探しをしているというガーネットや、遺跡へ向けて動き出した男も気掛かりです。遺跡へ行く方はガーネットと接触して彼女の正体を探ったり、第三者の襲撃に警戒したりするのもいいかもしれません。

 タイトルにある五機精というのは、人間の生身の少女をベースに造られた機晶姫です。サイボーグ的なもの、と考えればいいかと思います。ガイドの時点では関連性が明らかになっていませんが、本シナリオ内でそれに関わる情報が提示されることでしょう。


 なお、このシナリオは難易度が高く、判定も非常にシビアなものになっております。ダブルアクションやシナリオの時系列に矛盾する行動にご注意ください。

以下はアクション上の注意になっております。よくご確認下さい。

※新規参加者の方
 次の情報はPCが持っている状態であるとしていいものです。これは、調査本部のデータベースにある情報だからです。
・五機精に関する基礎データ(アインからフュンフまでの五体がいる。それぞれが何らかの能力を持っている)
・今回の遺跡が、「遺跡編」の舞台の関連施設である事。
・合成魔獣についての基礎情報(スレイプニル、ガルーダ、アスピドケロン三体の外見的特徴)遭遇すれば、見て分かる。
・機甲化兵についての戦闘データ(雷電属性が弱点、それ以外は効かない。他、攻撃パターン等)

アクションを書く段階では、さほど難しい事を考える必要はありません。単に、PCがこれを知っていれば、リアクション中でそのように描写がなされる、という事です。


※「遺跡編」参加者
 調査部のデータベースの他に、各々が見聞きした情報を持っているものとします。また、それらの情報を他PC、並びにデータベースに「開示するかしないか」を選択出来ます。開示した場合、それらの情報は共有される事になります。秘めておきたい情報があれば、それは開示しないというのも手かもしれません。
 また、最終回で重傷を負っている方が多いですが、それはリセットされております。気にする必要はございません。
 魔道書ルール、試作型兵器ルールは今回ございません。

ここからは全体、PLに向けたものです。

・調査する遺跡で発見された地下層は、三階建てです。地下一階は資料室となっているという連絡がきたところで、調査隊との通信が途絶えています。そのため、そこまではPCも知っているという事になります。
・地下二階には機能停止した機甲化兵がおります。ですが、まだ「生きている」かもしれません。基本的には3〜5人がかりで倒せますが、「雛型」と呼ばれる六体だけは別格です(二体は既に破壊されています)
・地下三階は現段階では不明です。ですが、強力な「何か」が待つ受けていると思われます。
・暴走事件が頻発しているのは、ガイドの通りツァンダです。調査の際はその点を念頭においてお願い致します。
・また、機晶姫をパートナーとして同行させる場合、ご注意ください。暴走事件は、機晶姫も含めた機械全般で起こっています。
・エミカ、リヴァルトともに他のPCと同じ一調査員です。特別な立場にいるわけではありません。ただし、この二人はパートナー間でそれぞれ連絡を取り、全体での情報共有を行います。
・ガイドの最後に出ていた人物の正体はまだ分かりませんが、非常に強いです。遺跡内で遭遇した際、相当レベルが高くないとあっさりとやられてしまいます。
・また、これらに書いてない「不確定要素」もあるかもしれません。ご了承下さい。ただし、ヒントは遺跡編第2回以降のシナリオに隠れているかと思います(春休み含む)
・このシナリオの結果で、次の舞台が分岐します。それによって展開が早かったり、遅かったりも変わってきます。


それでは、よろしくお願いします。

▼サンプルアクション

・遺跡の奥まで進む

・地下一階で情報収集に徹する

・ガーネットの正体を探る

・暴走事件の調査をする

・遺跡の上階で警護に徹する

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2010年04月15日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年04月16日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年04月20日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年05月11日


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