蒼空学園

　お正月も無事に過ぎ、七草が近づいてきました。
　ここ福神社でも、境内で振る舞う七草の準備が進められていました。
　ところが……。
　
「芹、なづな、御行、はくべら、仏座、すずな、すずしろ、これぞ七種♪」
　楽しそうに、布紅ちゃんがおかゆに入れる七草を取りに行きました。
　昨日のうちに、七つ集めて用意してあります。
　社殿の裏のお台所にむかった布紅ちゃんですが、ふと、奇妙な音を耳にして足を止めました。
　かしゃかしゃかしゃ……。
「何でしょう、この音は……。ま、まさか！」
　身構えると、布紅ちゃんはそおっと近づいていきました。
「やっぱり！　またなんですね！」
　おもわず、布紅ちゃんが頭をかかえます。
　そこでは、巨大なナズナが、がらがらのように葉をふるわせて音をたてていました。
　それどころか、食材として用意していた七草がすべて合体して巨大化しているではありませんか。もう、ほとんど原形を残していません。なんだかわけの分からない草の塊と化しています。
「この間も蔓草が暴れたばっかりなのに……」
　つい先日の事件を思い出して、布紅ちゃんが溜め息をつきました。そういえば、去年は鏡餅が暴れたような記憶があります。忘れようとしていたのに……。
「とにかく、なんとかしなくちゃ」
　捕まえて鎮めようとした布紅ちゃんめがけて、すずしろミサイルが飛んできました。
「きやあ！」
　あわてて、布紅ちゃんが後ろに逃げます。さっきまでいた場所に、すずしろがカカカッと突き刺さります。
「なななななな！！」
　葉を震わせて鳴き声のような音をたてながら、七草が分裂しました。
「ふえた！？」
　このままでは、福神社が七草に占領されてしまいます。
「だ、誰か助けてくださーい」

　年末ですが、シナリオはお正月です。
　桜月マスターから布紅ちゃんをお借りして、ゲスト出演していただきました。ありがとうございます。
　
　暴れだした七草を倒して、無事に布紅ちゃんと七草がゆを楽しんでください。
　七草は合体して、わさわさと動いてます。
　一応後で食べたいので、消し炭にはしない方がいいかとは思います。
　頑張って、無事に七草がゆを中心としたお食事会を布紅ちゃんと楽しんでください。

・七草がゆを食べマース

・七草を殲滅する

・七草がゆを作る

・布紅ちゃんを守る

・遅い初詣