波羅蜜多実業高等学校

　大荒野、孤児院『系譜』。
「バーベキュー？」
　外遊びに付き合っていた破名・クロフォード（はな・くろふぉーど）は、子供達の突然の提案に疑問符を浮かべます。
「確かに明後日から一晩マザーが居ないから自分達で食餌を用意しないといけないのはわかるが……」
　口々に言われて破名は困惑に唸ります。
　バーベキュー自体は何度もしているので特に問題無いのです。子供達のそれに伴う条件が、破名を悩ませてしまいました。



「大丈夫かしら」
　その様子を食堂の窓から見つめるシェリー・ディエーチィ（しぇりー・でぃえーちぃ）は隣りで同じく事態を見守っている手引書キリハ・リセンに問いかけます。
　すっかり相談役になってしまったキリハは、いつもの様にそうですねと答えました。
「大丈夫でしょう。あれだけのやる気を見せられたら断る理由もないでしょうし」
　なにより、とキリハは続けます。
「折角、台所を皆で使えるようにと配慮してもらっているんです。未だ台所に立つのはマザーとシェリーとニカの三人だけというのも問題ですし、お金を扱ったこともないというのも……、
　なにより、子供達がそうしたいと言うのですから、きっと大丈夫ですよ」
　破名が事情を今知らされているだけで、既に王　大鋸（わん・だーじゅ）、シー・イー（しー・いー）、シェリエ・ディオニウス（しぇりえ・でぃおにうす）と彼らの協力は得ています。
　ダメだと反対する理由はありませんでした。

　ある日、あなたの元に荒野にある孤児院『系譜』から、招待状が届きました。


『おいもじゃない、ばーべきゅーをするので、よかったらたべにきてください！』


　と、いかにも子供らしい稚拙な文字のお誘いでした。

※本シナリオのアクション締切日は、10月20日となります。※
※また本シナリオのリアクション公開は、11月2日を予定しております。※

　はじめましての方もお久しぶりな方も、こんにちは。保坂紫子と申します。
　どうぞ宜しくお願い致します。
　今回は、孤児院『系譜』の子供達が、自分達主催のバーベキューに皆様をお招きしたいそうです。
　孤児院に一度でも関わりのある方は勿論、無い方でも歓迎しております。
　ただし、この系譜一年か二年ばかり前まで特殊な環境だった為、子供達はお金を触ったことがなかったり、一部年上の子供しか台所で料理を作ったことがなかったりと少々世間とズレた所がありますので、招待状に書かれている時間よりも早く来ますと慌ただしくしている現場と遭遇するかもしれません。
　食材が料理になるまでの過程を知らない子供達のちょっとした食育も兼ねてますが特に気にせず一緒にバーベキューを楽しんでいただければと思います。
　バーベキューは、開催時間はお昼１２時からとなっております。


■食材の調達
　キマクの商店街までバスを使って買い物に行きます。
　守護天使のニカが主導を持ちますが、編成は主に年下組です。また、王　大鋸が一緒に来てくれる事になっています。

■会場設置＆火起こし
　バーベキューコンロがある外に食堂のテーブルと椅子を持ち出して会場を設置します。
　獣人のフェオルがはりきってます。はりきり過ぎて共に椅子を運んでいるシー・イーが転ぶゾと注意しています。

■食材の下拵
　元々冷蔵庫にあったり、買ってきた食材を食べやすいようにカットしたり下準備をしています。
　シェリー・ディエーチィの隣りで、美味しいものは誰よりも自分が先に食べるを地で行っているヴァルキリーのヴェラが自分を我慢して台所に立っています。台所に立つのは初めてな少女に、シェリエ・ディオニウスが手伝いを申し出てくれました。

■その他
　手引書キリハ・リセンは全体のフォローに回っております。ので、何かあればお気軽にお呼びください。
　例によって破名・クロフォードは何もしませんし、また、基本食べ物飲み物を口にしませんので気にしなくても大丈夫です。隅に居ます。

・時間通りに来る。

・朝から来てみる。