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リアクション
手分けをして食料調達をし終えたエメネアたちは、花火の時間より早めに見易い位置を陣取っていた。
「エメネアの、上手く上がると良いですねー」
先ほどから上がり始めたオリジナル花火を皆が見上げながら唯斗が言う。
「上手く上がるといいんですがね……」
クドが呟いたとき、夜空に『安眠』の文字が浮かび上がった。
「きちんと読めましたねぇ」
「これで今夜はぐっすりですかー?」
息を吐いて感心するクドに、エメネアが訊ねかけた。
「そうだね、ぐっすり眠れそうだねぇ」
こくりと頷いて、クドは答える。
「あ、アイスクリームの花火ですよー」
次に打ち上がった花火にエメネアが声を上げれば、恵那がほぅっと安心するような笑みを零した。
「本当にアイスクリームが大好きなんです。綺麗に打ち上がってよかったです」
「後で食べに行きましょうねー」
告げるエメネアに「ええ」と恵那は答える。
次に打ち上げられた花火は『愛』と描かれた。
「俺のだ」
続けて、『姫』と描かれた花火と、紫色の月の模様の花火が花開く。
「わらわのも無事、上がったぞ」
「私のもです」
唯斗とエクス、睡蓮が声を上げた。
次に上がったのは、笑顔のエメネアの顔をした花火であった。
「はわっ!?」
突然、自分の顔の形をした花火が夜空を彩れば、驚き声を上げてしまうもので、エメネアは吃驚したという顔をして、周りを見回した。
「喜んでもらえたかな?」
美羽がそう訊ねる。
「はい、まさか自分の顔が!? なんて吃驚しましたけど、美羽さんが作ってくれたのですねーーー!! 嬉しいです!!」
こくこくと頷きながら、エメネアは言った。
彼女の喜ぶ様子に、美羽は作ってよかったと思う。
『エメネアちゃん、お誕生日おめでと〜』
その次に上がったのはそんなメッセージの花火だ。
「そういえば……」
自分でも忘れていたのか、エメネアはメッセージを見て、思い出す。
「お誕生日、おめでとうですぅ。後で、人ごみを抜けたら、プレゼントがあるのですよぉ」
エメネアの隣に立ちながら、明日香が告げた。
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