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第九章 再びの!?

 ばたり。
 ばた、ばた、ばた。

 それは、突然の事だった。
 歓喜に沸くサニーの部屋に、4つ、不穏な音が響いた。
「レイン?」
 サニーの声。
「……兄貴?」
 吉崎樹の不思議そうな声。
「三月ちゃん、どうしたの!?」
 柚の不安そうな声。
「……ええと、大丈夫ですか?」
 沙夢が、行き掛かり上同行してきた男性に声をかける。
 吉崎 睦月、杜守 三月、ソル・レオンフィールド、そしてレインが突然倒れた。
 慌てて駆け寄る医者。
「これは……サニー君と同じ症状。まさか、感染した!?」
「ええーっ!?」
 その場にいた全員が、あんぐりと口を開ける。
「で、でも薬がありましたよね。あれをもう一度作れば……」
「そ、そうだな、材料はあるんだ、だから……おや」
 雅羅の指摘に、医者は先程揃った材料を見る。
 何かが足りない。
 そうだ、ニオの実が。
「……ゴメン、僕、食べちゃった……」
「オレも……」
 北都と昶が申し訳なさそうに手を挙げる。
「さっき、先生に聞いたら食べられるっていうから、残りの実を全部……」
「苦かった……」
「え、じゃあ薬は?」
「ニオの実がないと、とても無理だ」
 サニーの言葉に医者は首を振る。
「え、え、ということは……」
 サニーたちは、倒れた四人を見る。

「く、苦しい……アイスを食べれば楽になれるような気がする……」
「サニーさんごめん……遊園地に行けそうにないよ……」
「サニー、俺と付き合って……」
「それは、駄目だ……」

 睦月、三月、ソル、レイン。
 それぞれの口から譫言のように言葉が漏れる。
「あ……あたし、センス山に薬取ってくる!」
「待て、姉貴は病み上がりだろ! 俺が行く」
 駈け出そうとするサニーをクラウドが引き止める。
「ぼ、僕も!」
「俺も俺も!」
「私も!」
「あたしも!」
 旅の疲れも癒えぬうちに再び飛び出す協力者たち。

 四人に薬が行き渡るのは、そう遠くはないだろう。


担当マスターより

▼担当マスター

こみか

▼マスターコメント

 はじめまして。
 今回、はじめてマスターをさせていただきました、こみかと申します。
 シナリオにご参加いただき、どうもありがとうございました。
 連携のとれた素晴らしいアクションに大変驚かされました。ミッション全部クリア! 心から感服いたしました。
 皆様の素敵なアクションに助けられ、とても楽しく執筆させていただきました。
 コメディ色多めのこのシナリオ、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
 MC、LCの方々はそれぞれあっちこっちに出演されていますので、全文チェックしていただくのをお勧めします。

 ラストで病気になってしまった方々がいらっしゃいましたが、その後の皆様の活躍によりすぐに症状は回復しましたので、ご安心ください。
 参加された方々に、称号を出させていただきました。

 今回出演したNPC、サニー、レイン、クラウド達はまたどこかで登場するかもしれません。その時は、マスターともどもよろしくお願いいたします。

 1月17日追記。
 LC、白銀 昶さんの名前表記が間違っておりましたので、訂正いたしました。
 誠に申し訳ありませんでした。