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夢のクリスマスパーティ

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夢のクリスマスパーティ
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クリスマスの終わりに

 藤枷 綾(ふじかせ・あや)立案。
 神野 永太(じんの・えいた)燦式鎮護機 ザイエンデ(さんしきちんごき・ざいえんで)材料提供。
 メイベル・ポーター(めいべる・ぽーたー)監修による大型クリスマスケーキがパーティの最後に振舞われた。
「さ、みんなで飾り付けをしよう!」
 綾の提案にそれぞれがいろいろなものを持ち寄って飾る。
 ハーポクラテス・ベイバロン(はーぽくらてす・べいばろん)が大量に持ち込んでいた砂糖菓子のサンタクロースを乗せ、ろうそくを立てる。
 藍澤 黎(あいざわ・れい)はピンク色で、花弁の根元が白い薔薇を載せ、デコレーションに粉砂糖を振るっていたあい じゃわ(あい・じゃわ)はクシャミをして、ホワイトあいじゃわになっていた。
「料理を作るって大変だってわかってくれましたか?」
 永太の言葉にフルーツの切り分けに疲れたザイエンデが小さく頷く。
「数が多い分……大変でした」
「そうでしょう、そうでしょう」
「でも?」
「ん?」
「でも、楽しかったです……」
 ザイエンデの言葉に永太が微笑む。
「それは良かったです。1ホール、ケーキをもらいましたので、帰って2人で食べましょう」
 可愛らしい箱に入ったケーキを見せられ、ザイエンデは小さく頷いて、デコレーションに参加した。
 クリームとフルーツをさらに盛り、満足そうな顔をする。
「それじゃ、最後にこれ」
 綾が真菜に今日の日付の書かれたチョコのプレートを渡す。
「私がつけるんでいいの?」
「もちろん! みんなのケーキ作りに協力したでしょう?」
 背中を押され、真菜はその記念日チョコをケーキの上に置いた。
 どこからともなく拍手が置き、綾も拍手に参加した後、カメラを取り出した。
「それじゃみんなで写真を撮ろう! 今日の記念に!」
 パーティの参加者が集まり、全員で写真を撮る。
 それが終わると、メイベルがそのケーキを切り、さらに自分が用意しておいた「ブッシュ・ド・ノエル」も乗せてセシリア・ライト(せしりあ・らいと)と共に配って回った。
「紅茶もコーヒーもありますから、みなさんでどうぞー」
 フィリッパ・アヴェーヌ(ふぃりっぱ・あべーぬ)がたくさんのカップを並べて注いでいく。
 しかし、17杯目でフィリッパの手が止まった。
「あ……」
 窓の外を見ると、キラキラとダイヤモンドダストが待っていた。
 諸葛涼 天華(しょかつりょう・てんか)が魔法で作ったものだ。
「すごい綺麗……」
「とっても素敵ですー」
 ヴァーナー・ヴォネガット(う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと)がケーキを持ったまま、窓の外を見て、目を輝かす。
 しかし、驚きはそれだけではなかった。
「わあ、花火……!」
 レン・オズワルド(れん・おずわるど)が仕掛けた花火がクリスマスの空に上がったのだ。
「メリークリスマス……幸せにおなり……だ」
 自らも花火を眺め、レンが煙草を吸う。
「後でこんな素敵なことをしてくださった方を見つけて……」
「見つけて?」
 真菜の言葉に虎鶫 涼(とらつぐみ・りょう)が質問すると、真菜は小さく笑った。
「ちゃんとクリスマスケーキを食べていただきましょう。せっかくですからね」
「……ああ」
 涼は微笑を返し、真菜に同意した。
 天華とレンは、後で香鈴の占いによってその正体を見つけられ、クリスマスケーキが贈られることとなったが……それはまた後のお話。
 涼は真っ暗になった外を見つめ、メイベルたちが配ったケーキをてに呟いた。
「今年は随分と良いクリスマスになったな。これも一興…か」
「来年は皆が大切な人と過ごせるといいねっ☆」
 白波 理沙(しらなみ・りさ)の言葉に、紅茶を入れていた佐野 亮司(さの・りょうじ)が頷く。
「そうだな、一緒に来れたらいいな」
「今日だって別に、一緒に過ごせないわけじゃないですよ」
 風森 巽(かぜもり・たつみ)は理沙にケーキを手渡した。
「これは……?」
「ヒーローってのは、いつだって誰かの笑顔の為にお節介を焼くもんだよ」
 巽が微笑み、理沙は「もう」と言いながらケーキを受け取った。
 
 ダイヤモンドダストと花火を見つめながら、クリスマスパーティは終わりを告げるのだった。

担当マスターより

▼担当マスター

井上かおる

▼マスターコメント

皆様、ご参加頂き、ありがとうございました!

今年は本当にお世話になりました。

来年ももしよろしければ、ご参加いただけると、とてもうれしいです。

今回ご参加いただいた方はもちろん、前回の紅葉の後に、運営宛に私信をくださった皆様にも感謝を。

本当にありがとうございました。また次のシナリオがあって、お気が向かれましたら、よろしくお願いいたします。