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【十二の星の華】悲しみの襲撃者

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【十二の星の華】悲しみの襲撃者

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5.深まる謎 

「逃がしちゃったか……。まあ仕方ないな」
 エースが残念そうに言う。一行はゲイルスリッターを追跡したものの、その姿を見失っていた。
「ふふふ……こんなこともあろうかと」
 エースの横で、したり顔のクマラが何やら取り出す。
「じゃーん、ハンディカメラー! これで敵の様子を撮影していたのだ!」
「なんだって!? それを早く言ってよ!」
「まあまあ、まだ敵と遭遇する可能性もあったわけだしさ。それより早く見ようよ」
 クマラは映像を再生し始めた。
「どうした??」
「え、何? カメラ?」
 二人の周りに生徒が集まってくる。
「――うーん、ピンボケしててよく録れてないなあ。別にオレが下手なわけじゃないよ? 敵が速すぎるのが悪いんだ……」
 クマラが期待はずれだったという顔をしてカメラをしまおうとする。だが、アメリアが何かに気がついた。
「待って、ラルクさんが仮面を割ったところをもう一回見せて。……ストップ! ほらここ、一瞬だけど顔が写ってない?」
「本当だ。女か? 確かに、あの体格じゃ男ってのは考えにくいよね」
 新たな手がかりにざわつきはじめる生徒たち。
「ちぇ、こっからじゃよく見えねーなあ……」
 一輝はその一番外側にいた。だから、裏路地からかすかに届く声に気がついた。
「――て」
「ん?」
「誰か来て」
 一輝は声のする方に歩いて行く。狭い道を少し進むと、地面に倒れた生徒とそれを介抱する人物が目に入った。
「この人襲撃を受けたみたい。まだ息があるわ。病院に運ぶのを手伝って」
「え、あ……」
「早く」
「わ、分かった。でも……なんでこんなところにいるんだ、リフル?」

                             
続く

担当マスターより

▼担当マスター

飛弥新

▼マスターコメント

今日は、飛弥新です。今回は全三回を予定している「【十二の星の華】悲しみの襲撃者」の第一回をお届けしました。ゆるりと進む昼パートと激しい戦闘が繰り広げられる夜パート、どちらもお楽しみいただければ幸いです。ちょっとした伏線のようなものもあるっちゃあります。よかったら探してみてください。大したものではありませんけど。

リフルって結局何者? 襲撃者の正体は? その目的は? などなど、様々な謎がこれから徐々に明らかになっていきますので、次回も参加いただければ嬉しい限りです。また、今回は第一回ということでリフルもまだあまり心を開いていませんが、回を重ねればきっと親密な仲になることもできるはずです。諦めずにアタックしてみてください!

なお、近いうちにリフルのNPC登録を行います。こちらの内容もリフルについて何かが明らかになるのに対応して更新しようと思いますので、チェックしてみてください。あなたが発見したことや聞き出したことが反映されるかも!?


☆飛弥新のおせっかいコーナー☆

えー、このコーナー(笑)では、リアクションを執筆している際に私飛弥新がこのアクションはもっとこうしたらいいのではないかなー? と思ったことを僭越ながら述べさせていただこうと思います。

・PL=PC「ではない」

これは勘違いしやすいと思うのですが、プレイヤーさんが知っていることとキャラクターが知っていることは同じではありません。例を挙げると、【十二の星の華】とタイトルについたシナリオに参加した場合、プレイヤーのみなさんは当然「自分は十二星華のシナリオに参加している」と分かるわけです。ですが、みなさんのキャラクターは「自分は十二星華絡みのシナリオに参加中だ!」などと考えて行動するはずがありません。

それを踏まえて、「このキャラクターがこういった情報を知っているのは不自然ではないか?」、「このキャラクターがこう考えるのはあり得ることだろうか?」などとよく考えてからアクションを書いていただけると、ケアレスミスが減ると思います。完全にPL視点で書かれたアクションは採用しにくいものですので。

勿論アクションとは別にPL視点でコメントをいただくことや、キャラクターが知ってておかしくない情報から常識的な範囲内で推理をすることはOKですよ!


・漠然としたアクションをかけるよりは具体的に

こちらは単純な話です。例えば「○○さんと話す」というアクションよりは、「○○さんとこういう話し方でこういう内容について話す」というアクションの方が生き生きと描かれやすいですよねってことです。

まあこれは個人的には一概にそうも言えないかなーと思うこともあるのですが(あまり細かく書いてないのでこちらが行動を考える→思いの外おもしろくなっちゃった、といったようなパターン)、具体的に書いていただいた方がどう描写しようかと悩むことは減りますし、外れも少なくなると思います。


こんなところです。なんだか長くなってしまいましたね。

それでは、またお会いできることを願って。