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目指せ! イコプラマスター!

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   二回戦

○第一試合 ストライクイーグリット−號弩璃暴流破・帝スペシャル

「今度こそ、しょうしんしょうめいで勝つぜ!」
 四番型魔装 帝は、號弩璃暴流破・帝スペシャルを高々と上げた。
「俺だって、容易く負けるつもりはない!」
『翔、大人げない……』
「マイク通して言うなっ!」
「翔くーん、ファイトー!」
 桐生 理知が声をかけたとたん、號弩璃暴流破が駆け出した。
「へへっ、先手必勝だいっ!」
「ずるい! ルール違反じゃないの!?」
 理知が訴えるが、
『問題ない』と
とアリサは答えた。
 既にストライクイーグリットは動き出していた。
「速い!! 逃げなっ、帝!」
 御弾 知恵子の素早い指示も間に合わない。ビームサーベルで一太刀浴びせると、ストライクイーグリットは距離を取り、號弩璃暴流破の20ミリレーザーバルカンを避けた。
「体勢を立て直すんだよっ!」
「うんっ!」
 號弩璃暴流破は、とにかくストライクイーグリットに近づこうとした。ハンドガンの攻撃を避け、メタルファングを食らわせようとするが、ストライクイーグリットはそれより速く距離を取り、ビームライフルを撃ってきた。
 號弩璃暴流破のリーゼントがもげ、片腕も間接部分にダメージを食らった。
「號弩璃暴流破ぁ!!」
「ヒット! ヒット! 勝者、ストライクイーグリット!」
「よしっ!!」
 翔は拳を強く握り締めた。その喜びように、また『大人気ない……』とアリサが呟く。
「號弩璃暴流破ぁ!!」
 帝はギルティに部品を奪われないうちに、號弩璃暴流破を拾い上げた。優しい手つきで、ボディを撫でる。
「ひどいや。でもちゃんと直してやるからな、號弩璃暴流破」
「みーかーどー」
 背後からおどろおどろしい声が聞こえてきて、帝は硬直した。
「敵に一撃も与えられずに負けるとは、どういうことだいっ!?」
「い、いや、でもこれは、ふかこーりょくってやつだよ……」
「男が言い訳するなっ!!」
 知恵子の両腕が、腰の銃へと伸ばされた……。

  ○ストライクイーグリット−號弩璃暴流破・帝スペシャル×


○第二試合 グラディウス−クェイル

 前の試合でのセレンフィリティ・シャーレットとセレアナ・ミアキスの格好を見て、ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)は思わず俯き、目を閉じてしまった。
 が、今回はパートナーである小鳥遊 美羽の対戦相手だからそうもいかない。
 しかし――水着姿で人前に出るなんて、恥ずかしくないのでしょうか?
 ベアトリーチェはラウンドガールをしている自分を想像して、思わず真っ赤になった。そんな自分が恥ずかしくて、なぜだか眼鏡を外してみた。こうすれば、赤くなった自分を周囲に見られないような気がして。
 実際は、可愛らしい素顔に何人かが見惚れていたのだが。

 美羽とセレンの思考回路はよく似ているらしい。
 グラディウスとクェイルは、近距離、中距離と全く同じ攻撃パターンを取った。
「美羽さんっ、頑張って!」
「セレン! 攻撃来るわよ!」
 美羽が隣を見ると、セレアナがそこにいた。今は観客に徹しているらしい。綺麗だなあとベアトリーチェは思った。うん? とセレアナが振り向く。
「あ、あのっ!」
「ああ、貴女、グラディウスの関係者ね?」
「は、はい」
「応援、もっとしないと、あっさり負けるわよ? セレンはあれで結構、無茶苦茶なコだから」
「は、はいっ!――美羽さん! しっかり!」
 グラディウスがミサイルを二度発射した。しかし、クェイルはそれを避け、バズーカを構えた。双方の弾が、フィールド中央で爆発。
「ドロー!!」
 セレアナとベアトリーチェの応援にも関わらず、どちらもポイントを取ることなく、三回戦進出となった。
「やれやれ。さっ、お仕事お仕事」
 セレアナはボードを持って、会場へ飛び降りた。その後ろ姿を、
「格好いいなあ……」
とベアトリーチェは見つめた。

  グラディウス−クェイル 引き分け