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古代兵器の作り方

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古代兵器の作り方

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 6.――『亡霊の宴』





     ◆

 避難しそびれた人々が未だに留まっている物品倉庫の中、ハイコドが開けた穴から中に入っていた一同の元に、辺りをきょろきょろ見回しながらやってきたのは竜斗たちだった。
「ちょっと待てよ、これマジでやばかったんじゃないのか?」
「ですね……来る途中にうかがってはいましたが、まさか本当に大変なことになっていたなんて」
「主殿、これからどうなさるおつもりか。ウォウル殿のメールによれば、逃げ遅れた人がまだこの中にいる、と」
「まずはその人たちを助けてあげるんじゃなかったっけ?」
「そうなりますね。でも、一体だれがこんな事を――」
 ユリナが少し寂しそうな表情を浮かべながらに呟く。と、壁に空いている不自然な穴を見つけ、思わず警戒をする四人。
「まさか、この中に犯人がいるのか?」
「下がられよ、主殿……此処は我々が先に」
「なんだか怖いよ……」
 穴を見つけた竜斗を後ろに下がらせたミリーネが前に立ちはだかり、その後ろにリゼエルヴィアが隠れた。ミリーネはその手にライトブレードを持ち、もう片方の手には壁の破片を持ってゆっくりと穴へと近づくと、それを穴の中に放った。
金属の落下、転がる音が聞こえると、そのあと暫くしてから大勢の人々の悲鳴が聞こえた。
「……敵では、ない?」
「行こう、みんな」
 ミリーネが焦りの色を浮かべ、すかさず竜斗が突入を決意して、その中の中へと入っていく。
「……逃げ遅れた人が、こんなに?」
「竜斗さん、後ろ!」
 と、ユリナの言葉に反応した竜斗が後ろを振り返ると、そこには武器を構えて彼にとびかかって来ていたハイコドの姿が。
寸前のところでミリーネが手にするライトブレードでそれを受け止める。
「貴様、敵か――!?」
「あ、あれ? 犯人さんじゃない?」
 四人の姿を確認したハイコドが、そこであわてて武器を収める。
「すみません、人違いでした」

 その数分後。

「なるほどな。まぁしょうがないさ、今がこんな状況じゃ、誰彼信用できるわけもない。こちらこそごめんな」
「いえいえ」
 竜斗がハイコドから事情を伺い、互いに苦笑ながらに謝った。
「みなさん、驚かせてしまってすみません……」
 懸命に彼らに謝っているユリナを、もう大丈夫だから、人々は言葉をかけている。
「で、此処で待機して、監視カメラを見てるであろう仲間を呼びに行っていて、それを待っている、と。まぁそんな感じだよな」
「えぇ、そうなんです」
「わかった」と呟いた竜斗。そこで、その穴に新たな訪問者が訪れる。
「みんな、今すぐ此処から逃げて!」
 その声の主はベアトリス、メアトリスの両名である。血相変えて走ってきた二人に、ハイコド、プラム、竜斗たちが首を傾げながらに表へと出た。
「どうしたってのさ。そんなに血相変えて」
「敵が来るよ! ラナさんに押されてるから撤退してきたんだけど、なんだか向こうの方から銃声が消えたんだ! もしかしたらラナさん、こっちに来るかもしれないから」
「でもさ、此処からは逃げない方が良いんじゃないの? 今カメラ探しに行ってる人はどうなるの?」
「なんでもいいから早く!」
 穴の前では、懸命にに美雪に対して懸命な処置が施されていた。壁に打ち付けられただけな為に、そこまで重症ではないようで、意識を取り戻した美雪が目を開けると、すぐさま立ち上がる。
「敵は、あの人は何処に――」
「美雪、もういませんよ。一時撤退です」
「そっか……そうだな」
「それより、今は一刻も早く此処から逃げ遅れた人たちを助けなきゃいけないんだ!」
 ベアトリス、リアトリスの言葉に反応した彼はは慌ててカタールを愛羅に返し、穴の中に入っていく。
彼等は自力で歩けない人などを彼らが優先的に外へと連れ出した。と、そこに真人たちが帰ってくる。
「あれ? なんかみんな慌てて出てきてるけど、どうしたのかな」
「もしやラナロックさん、嗅ぎ付けて此処まで来てしまったんでしょうか」
 心配そうに佇んでいた二人に、ミスティが声をかけた。
「あの、これから此処を移動をしないといけなくなってしまったの。悪いんだけど逃げれるの手伝って貰える?」
「わかりました」
 返事を返した真人とセルファも急いでその中へと入り、中に取り残されていた人々に手を貸しながら次々に通路へと人々を出していき、彼等はその場を後にした。