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【第三話】始動! 迅竜

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【第三話】始動! 迅竜

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「……」
 数分前に魂剛のコクピットの中で目を覚ました唯斗とエクスは、眼前で繰り広げられていた“ドンナー”と謎の機体の剣術勝負を見守っていた。
 魂剛のエネルギー残量ははほぼゼロに近い。
 自分達の乗る機体が動けないのであっては見守る他にない。
 そうこうしているうち、先刻、魂剛が倒された時と同じ技――『秘剣・一文字切り』が炸裂し、謎の機体も倒れた。
「もはや……これまでか……」
 唯斗が呟いた時だった。
 突然、魂剛のコクピットにあるスピーカーが途切れ途切れの音声を鳴らす。
『……斗……聞……る……か……? ……俺……垂……』
 エネルギーが切れかかっているせいか、スピーカーの音量は小さい。
 だが、唯斗とエクスにはその声に確かに聞き覚えがあった。
 その声を聞いたことで希望を取り戻した唯斗は、はっきりとした声で応える。
「ああ……聞こえている!」