First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
Next Last
リアクション
「うむ。ここなら拠点に使えそうだな」
島からほど近い廃れた港町を捜索していた夏侯 惇(かこう・とん)は、使われていない倉庫を見つける。
「少ないが使えそうな資材もあるぜ!」
ドリル・ホール(どりる・ほーる)が捲ったビニールシートの下には、木材や大漁旗をあった。
彼らは救助者の手当てを行う場所として、倉庫を利用させてもらうことにした。
「よっしぁ、24時間、戦ってやるぜー!!」
「まずは抜けた壁と天井の補修からだろうな」
使われなくなって何年も経過した倉庫は穴だらけ。
助けを求めてきた人々が心温かくして安心できる場所にするためにも、波風の入る隙間はできるだけ潰したい。
「では、私はそれ以外の物を用意しましょう」
ジョン・オーク(じょん・おーく)は建物の補修は任せ、他の作業に取り掛かる。
新聞紙や木材をかき集め、放置されていたドラム缶で焚き火の準備がされる。冷たい床にはカーペットの代わりに大漁旗が敷かれ、毛布やシーツが並べられる。
着々と救助者を迎えられる準備を行なわる倉庫の様子を、カル・カルカー(かる・かるかー)はぐるりと見渡した。
「どうにかなりそうだな。ここは任していいか?」
「ええ、あなたは救助者の捜索をお願いします。一人でも救える命を――」
「わかってる。救える命に手を伸ばす。それが僕たちが今すべきことだろ」
カルは仲間にこの場を任せ、霧に包まれた海上へと飛び出していった。
First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
Next Last