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おもちゃに無理やり意思を持たせたらこうなった。

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おもちゃに無理やり意思を持たせたらこうなった。
おもちゃに無理やり意思を持たせたらこうなった。 おもちゃに無理やり意思を持たせたらこうなった。

リアクション



エピローグ



「あの、おいらたち……」
「インドア派なんですけど……」
 おもちゃ工場は急ピッチで修理作業が行われていた。
 騒動の原因となった白衣の男たち三人も、半ば無理やり修理を手伝わされている。
「仕方ないさ。身から出た錆、って奴だ」
 がははは、と笑って工場長は言った。工場長も自らヘルメットを被り、修理に手を貸している。今は休憩しているのか、缶コーヒーを握っているが。
「工場長はん。お一つ、いかが?」
 高崎 トメ(たかさき・とめ)高崎 シメ(たかさき・しめ)はおにぎりを配って歩いていた。高崎 朋美(たかさき・ともみ)が作ったらしく、ほんの少し離れた場所からそわそわして様子を見ている。工場長がおいしいですよ、と口にすると、ちょっとだけ嬉しそうに、頬を緩めた。
「あの、工場長さん、この人形」
 そんな工場長のもとにネージュ・フロゥ(ねーじゅ・ふろう)が駆け寄ってきた。その手には日本人形が握られている。
「ああ――ありがとうな。この人形、親戚のお嬢さんから預かったもんでな」
 工場長はそれを手に取る。
「もともとは娘に渡そうと思ってたんだが……持っていくかい?」
 聞くと、ネージュは一瞬表情を変えたが、すぐに首を横に振り、
「いえ……娘さんに、渡してあげてください」
 笑顔でそう言った。
 娘さんも、大きくなれば人形遊びをしなくなるときが来るだろう。人というのは、そういうものだ。
 だとしたら、この日本人形のように、その、遊んでくれなくなった、悲しいという感情、寂しいという感情が暴走し、彼らを狂気に走らせるかもしれない。
 でも、ネージュはなんとなく、気づいていた。


「ほら、直りましたよ」
「やったぜ! 牡丹さん、ありがとな!」
 佐々布 牡丹(さそう・ぼたん)からイコプラを受け取り、衣草 椋(きぬぐさ・りょう)は声を上げた。
「さて、次の修理は……かつみさん、なにからやります?」
「このラジコンは、すぐ直りそうですよ」
「どれ」
 千返 かつみ(ちがえ・かつみ)千返 ナオ(ちがえ・なお)も修理に参加していた。
「バッドカンパニー……貴様らの勇気、決して忘れない」
 九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)は工場の外、中庭に木の板を立てていた。
「彼らには感謝しないとね」
 酒杜 陽一(さかもり・よういち)涼介・フォレスト(りょうすけ・ふぉれすと)遠野 歌菜(とおの・かな)たちも、花束を持ってその場へ。
「結局、プレゼントは決まってないな……」
「そうだね。まだ時間はあるから、ゆっくり決めよ?」
「そうだな」
 ハイコド・ジーバルス(はいこど・じーばるす)ソラン・ジーバルス(そらん・じーばるす)は、ロゼと同じように木の板を立てて手を合わせているエクリィール・スフリント(えくりぃーる・すふりんと)を見て言う。
「ありがとうな、クマ助」
 木の板の前には、クマのぬいぐるみが。腹の穴は直っているが、腹部に大きな傷跡が残ったままだ。
「わらわの恩人じゃ……時折、会いに来るからな」
 その人形も、この騒動で活躍した人形として、工場長室に飾られるそうだ。



 ものを大事にする。
 それは何歳になろうが、ずっと、同じこと。
 小さなころから遊んでいるおもちゃや人形、そういうものを大事にする人は、きっと大人になってからも、さまざまなものを大事にできる人間になるだろう。


 だったらあの日本人形が考えていたことは杞憂なのだ。
 彼女は、ずっと大事にされてきた。そして誰よりもおもちゃを大事に思っている人に、受け継がれた。
 ならもう、彼女はきっと、悲しむことはない。
 そうだよね。
 だって、今の彼女はとっても嬉しそうに、笑っているように見えるから。


「さあ! 大急ぎで作業をしないと!」

 おにぎりを食べ終えた工場長が立ち上がる。皆の視線が、工場長へと向いた。


「もうすぐ、クリスマスだからな!」



 カレンダーも、最後の一枚。

 クリスマスが近づいてきていた。


担当マスターより

▼担当マスター

影月 潤

▼マスターコメント

 

 
 
 と、いうわけで、初めましての方は初めまして。お久しぶりの方には、いつもありがとうございます、と。

 影月潤です。今回、僕のシナリオに参加していただいて、ありがとうございました。

 
 まず、今回のシナリオにおいて、公開日が少々ずれ込んでしまったのは運営、参加してくださった方はじめ、大変申し訳なく思っております。この場を借りて、お詫びいたします。

 

 
 今回のシナリオはバトルです。ぶっちゃけまして、僕のシナリオ、バトル率が非常に低い。
 細かくは使ってますけど大抵が覗きや盗撮犯などを懲らしめるためのバトルですので……ロクでもないな。
 なので描写に関して言えば、ちょっと疑問を感じたり違和感を覚えたりするシーンも多かったかと思われます。そのあたりも申し訳ない。
 しかも相手は人形だったりおもちゃだったりなので、サイズ差には結構疑問を感じているでしょう。
 まあ戦いは大きさじゃないからね!<ごまかそうとしている





 いろいろと気に入らなかった点やちょっと疑問を呈したい点なども、多くあることでしょう。

 もし、僕に対してご意見があれば、是非ともお気軽に、ご指摘ください。

 ご感想なども、いつもいつも様々な感想をいただいて、本当に感謝です。

 みなさんの言葉の一つ一つが、僕を勇気づけてくれております。



 次回シナリオに関してですが、クリスマスの特別なシナリオを予定しております。

 クリスマスなので子供たちにおもちゃを配ったり、ケーキを売ってみたり、イルミネーションを写真撮影したりを予定しております。

 近日中に公開になると思いますので、ぜひ確認してください。
 


 http://www.geocities.jp/junkagezuki/  


 僕のHP、『影月 潤の伝説の都』です。もしよろしければどうぞ。
 規約により、「蒼空のフロンティア」プレイヤーさんへのお返事などは行えませんので、ご了承いただきたく思います。





 以下オリキャラ考察



・白衣の男たち


 前のシナリオ、『夏だ海だ以下略』に登場した『博士とその助手二名』と同一キャラです。
 博士、と呼ぶタイミングがなかった。


 そして僕のHPに公開中の作品、『タイムマシンが、できました』に登場するキャラとほぼ同一。こっちもコメディタッチ小説を書こうとしたんですがシリアスになったため、初期設定的なシリアスギャクキャラとして登場させました。名前もある。
 彼らのシリアスなシナリオが読みたいという方は、是非とも当サイト、ギャラリーページへ。宣伝? ええ、そうですが、なにか?


・日本人形


 トイレの花子さんの影響から怪物化させたはずが、いつの間にかヒロインポジションになった不思議な子。
 人形に意思があるのなら、という観点から描きました。

 僕は基本的に昔からのおもちゃやぬいぐるみは大事にしており、結構、古いおもちゃとか、捨てられなかったりします。いやだいぶ捨てたけどね。
 捨てて処分したほうがいいのか、箱にしまっておいたほうがいいのか、あるいは、誰かに渡したり、中古品店に出すべきか。
 いろいろと考えて描いたのですが、このようなシナリオを書いた以上、倉庫の奥のおもちゃなどが捨てづらくなってしまいました。笑い。






 以下は個別コメントは、皆さまへの簡単な感謝の言葉とアクション等への感想となります。
 それと、皆様に称号を贈らせていただきました。
 まだまだ面白い称号をつけられないのですが、喜んでいただきますと幸いです。