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【蒼フロ3周年記念】インタビュー・ウィズ・コントラクター・スペシャル

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9)テレジア・ユスティナ・ベルクホーフェン(てれじあゆすてぃな・べるくほーふぇん)

テレジア・ユスティナ・ベルクホーフェン(てれじあゆすてぃな・べるくほーふぇん)は、柔和な微笑を浮かべて、
トッドさんに一礼した。
「お招きいただいてありがとうございます」
「こちらこそ、来ていただいてうれしいわ。
では、さっそく、いただいた質問に答えていただけるかしら」
「はい」
テレジアは、うなずいた。

青葉 旭さんからです。

キミの根源的な行動原則は、
どの集団(国や宗教等)の法律・規則や習慣・風習に根ざしている?

また、その行動原則とシャンバラの法律・規則や
習慣・風習が異なる場合はどちらにしたがって行動する?」

「行動原則は、祖国のフィンランドです。
風習が異なる場合は……。
今はまだ、シャンバラ、というか日本の法律に不慣れな為、フィンランドのものを優先します」

「なるほど。
では、次の質問です。
アキラ・セイルーンさんから。
これまでの活動を振り返り、一番印象に残っている出来事は?」

「冬季ろくりんピックのフィギュアスケート(イラスト企画)競技で
3位入賞を果たした事です」
「テレジアさんは、
たしか、以前は、フィンランドのフィギュアスケート選手だったのよね?」
「はい。ですから、今一度、栄冠をつかめたことを誇りに思います」
テレジアは微笑した。

「では、続けて、アキラ・セイルーンさんの質問です。
「俺僕私がおススメする冒険譚(シナリオ)はこれだ!」
というのをあげていただけますか?」

ティル・ナ・ノーグでの最後の戦いです」

テレジアは、
目を細めて、当時の様子を思い出しているようだった。

「なるほど。では、次に、
瀬山 裕輝さんの質問です。
『僕私のおススメ又は自慢したいアイテムやスキル〜』
とのことですが」

「命の息吹です。
私は、看護師でもありますので、
治癒系のスキルとして、とても重宝しています」

「なるほど、献身的に活動されているのね。

では、次に、
緋山 政敏さんの質問です。

地球の方々にも皆さんのお勧めのスポットとか
以前行ったけど、今どうなってるのかなーとか気になる場所をご紹介頂けませんでしょうか」

「ティル・ナ・ノーグ第三世界跡です」
「さきほども、ティル・ナ・ノーグでの戦いのことをおっしゃっていましたわね」
「はい」
テレジアはうなずいた。

「次は、
リイム・クローバー(りいむ・くろーばー)さんからです。

皆様は夢のために誰かと争う事をどう思いまふか?
相手を打ち負かし、そして自分の道を進むのは果たしていいことなんでふか?

とのことです」

「私は、基本的には一歩譲り争わないと思います。
しかしそれが絶対に譲れない物の場合は、
その限りではなく、結果に後悔はしません」
「たとえば、フィギュアスケートの競技のような場合かしら」
「そうですね」

「たくさん質問がありますので、
どんどん行きますね。
本郷 翔さんの質問です。

もし、あなたに子供が出来たとして、めざすべき目標として、紹介したい人はいますか?」

マシュー・アーノルド中将です。
私が、とても尊敬する方です」
迷わずにはっきりと、テレジアは答えた。
強い信頼と憧れが、その言葉からは伺えた。

「なるほど、おっしゃるとおり、ご立派な方なのね。

では、ブルタ・バルチャさんの質問です。
あなたは神に覚醒しました。
手に入れた力(能力)は何だと思いますか?」

「全ての生ある者の傷や病を治癒する力だと思います。
看護師として、微力ながら、私が願うことでもあります」
テレジアは、高潔な態度で言った。

「では、次に、こちらのお写真をご覧になって」

残念だなぁ?さよならだぜぇ!

「テレジアさんは、暗殺者のお仕事をされているみたいですけれど、
普段とはずいぶん違う印象を受けますね。
たとえば、このお写真の時は、どういう気持ちでしたの?」

カシャン、と音を立てて、テレジアが飲み物のグラスを置いた。

次の瞬間、髪と瞳の色の変わった「テレジア」が、そこにいた。

「まず言っとくが、それを生業にしてるのはテレサじゃねぇ。この我だぜぇ」
奈落人のマーツェカ・ヴェーツ(まーつぇか・う゛ぇーつ)が、意識を乗っ取ったのだ。

「仕事中に顔を見られたのは此方の落ち度だが、
まぁ運が悪かったってことだろうさ。
口封じするのに、別にこれといって沸き起こる物はねぇよ――
じゃあ聞くが、お前は喰った魚の数を覚えているか?
喰った卵の数を覚えているか?
そういうこった」
けたけたと下品に笑うさまは、さきほどの聖女のようなテレジアとはまるで違うものだった。

「まあ!
契約者の方というのはすごいのね」
「お前、おかしな奴だな!」
トッドさんの発言に、マーツェカ・ヴェーツ(まーつぇか・う゛ぇーつ)は、
さらに笑い転げた。

テレジアの意識が戻ったのは、いつのまにか、番組が終了した後だった。