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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同忘年会!

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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同忘年会!

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シャンバラ教導団の大岡 永谷(おおおか・とと)は、
友人である小暮 秀幸(こぐれ・ひでゆき)を忘年会へと誘っていた。
表向きは、国軍中尉の永谷と、小暮は、武官として、忘年会に参加するという名目であったが。

「その恰好……どうされたのですか!?」
小暮が眼鏡の奥の瞳を見開いた。
永谷が、巫女服を着てパーティー会場に現れたからだ。
「私の実家は神社なんです。
年越しということで、来賓の方々に日本の文化を伝えられるようにと、
この衣装で来ました」
永谷が、たおやかに微笑んだ。
普段は男言葉の永谷だが、巫女装束にあわせて、丁寧な口調で話している。

「そうだったのですか。ちょっとびっくりしました」
小暮がずり落ちた眼鏡をあげて見せる。
「万一の時の警備は、もちろん、百合園女学院の皆さんや、
ヴァイシャリー家が行ってくださるでしょうが、
私達も国軍軍人として、勤めに励みましょうね」
「ええ、もちろんです!」
永谷の言葉に、小暮が気合を入れてうなずいた。

一緒に歩きながら、永谷は小暮の方を見る。
(いつかは大晦日を2人で過ごせるようになりたいけど、
俺もなかなか想いを伝えられないし、小暮も鈍いからなあ……。
それに、大晦日も任務で動くことが多いから難しいかな)
それでも、今日、こうして一緒にいられるだけで、永谷は心が暖かくなるのを感じた。

巫女装束の永谷は、パーティー会場でも目立っている。
そのため、他のパーティー客から話しかけられることも多かったが、
軍人らしく、巫女らしく、たおやかに丁寧な態度で応えていた。

ふと、人の波から遠ざかり、2人きりになった時、永谷は小暮の方を見る。

「秀幸さん、私のことどう思いますか?」
「えっ……」
普段とは違う雰囲気の永谷の問いかけに、小暮は目をぱちくりとさせた。
「とても立派だと思いますよ。
まさに、シャンバラ国軍尉官の鑑。
自分も見習いたいものです!」
永谷は、ふっと吹き出した。
「ん? 何かおかしなことを言ったでしょうか?」
「……いいえ。ありがとうございます」
(ああ、小暮はやっぱ小暮だな)
そう思うと、小暮のことがさらにいとおしく思える。
それを機会に、思い切った言葉を、すんなりと口にすることができた。

「秀幸さん、もしよろしければ、初詣に一緒に行きませんか?」
「いいですね! ぜひご一緒しましょう。
いろいろ、神社のことなど教えてくださいね」
「ええ。では、正式なお参りのしかたをお教えしますね」
「ありがとうございます。
ところで、神様には何をお願いするつもりですか?」
「……秘密です」

永谷の願い事はもう決まっている。
……小暮と両想いになれますように。