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【特別シナリオ】全学最強決定戦!

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■決勝戦 蒼空学園VS空京大学

蒼空学園代表の小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)と、
空京大学代表の騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が入場する。

ついに、決勝戦が始まった。

(詩穂と戦うのに、長期戦は不利……。
一気に決着をつけないと!)
美羽は、決意を固めた。

美羽は、Pキャンセラーで、詩穂の回復能力を封じた。

しかし、美羽は、すでに30倍加速アクセルギアを使ってしまっている。

アクセルギアは、1回の使用は5秒が限度である。
だが。

(ここで、限界を超えないわけにはいかない!)

その強い想いから、奇跡が起こった。
再び美羽が30倍加速アクセルギアで、
先ほどと同様のスピードの蹴りを放つ。

空中から、美羽の蹴りが、詩穂へと炸裂する。

詩穂も、また、最愛の人のことを想い、
光明剣クラウソナスを振るう。

無限の時間が凝縮されたかのような5秒間。

競技場の上に2人の少女が立っていた。

やがて、詩穂の眼鏡が、かちり、と音を立てて落下した。
そのまま、前のめりに、詩穂の身体が倒れていく。

空京スタジアムの満員の観客席を、沈黙が支配した。

そして、割れるような歓声が巻き起こる。

美羽は、詩穂の身体を助け起こす。

「どうもありがとう。
私と戦ってくれて」
美羽は、笑顔で、詩穂に告げた。
「ううん、詩穂こそ、どうもありがとう」
詩穂がうなずく。


「優勝、蒼空学園代表、小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)!」
大きなアナウンスが流れる。

美羽は、「全学最強決定戦」の優勝者となった。




「おめでとうございます。あなたが、最強の契約者です」

シャンバラの女王ネフェルティティ・シュヴァーラ(ねふぇるてぃてぃ・しゅう゛ぁーら)により、
美羽は、【最強】の栄誉を与えられた。

美羽が、蒼空学園の大きな旗を掲げ、会場からは、また、大きな拍手が巻き起こった。


契約者たちの戦いのおかげで、
再び、多くの人々が希望を信じることを思い出した。

契約者も、そうでないこの世界の住人達も、
これから、未来を信じて歩いていくだろう。




全学最強決定戦が終わった控え室。
少し前に控え室に入ったはずの美羽の姿は、いつの間にか消えていた。

部屋の中央にはシュルシュルと渦巻く闇が浮かんでおり、
それは、小さく収縮していき、やがて消えたのだった――。