蒼空学園

リアクション

「鏖殺寺院の野望は、『シャンバラ建国の阻止』。そのためには手段を選んではいられない。紀　君祥、ウィリアム、来るんだよ！」
　いつの間にか、軍用飛行艇が季保の背後でホバリングした状態で待機していた。恐らく鏖殺寺院の仲間が操縦しているのだろう。
「残念だけれど、ここでさよならね、シャンバラ教導団のみなさん。楽しかったわ」
　季保は捨て台詞を吐き、三人はドラゴニュートの赤ちゃんを盾に、軍用飛行艇に乗り込んでしまうと、そのまま、空へ飛び立ってしまった。
「くそ…何もできないなんて」
　目玉焼きの食べ方論争チームも騒ぎを聞きつけて、戻ってきていた。
「ドラゴニュートの赤ちゃんが、かわいそう」
ルカルカの言葉に、イリーナはうなずき、歯ぎしりする。レジーヌもさすがのエリーズも怒り心頭で言葉が出ない。祥子の顔が一層険しくなっている。
「卑怯者どもめ…」

「畜生、あいつら卑怯なまねしやがって」
「許せません」
　仁の言葉にミラもうなずく。
「…メンドクセェ話になってきたぜ…赤ん坊が可哀想じゃネエか」
　デゼルの言葉に、ルケトも神妙な面持ちをしている。

「こんなところで、ぐずぐずしている場合ではないな。早速彼らを追わないと！」
「そうですな。それと、捕らえたダミーたち三人の尋問から始めますかな」
　青　野武の言葉にゲルデラー博士が応えた。
　集まっていた生徒たち、全員の顔に緊張が走る。

さらわれたドラゴニュートの赤ちゃんの運命やいかに！

次回、狙われた学園〜蒼空学園編〜に続く！