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リアクション
海桐花の新しい夏
次の朝。
まだ海水浴客の姿のない浜辺に建つ浜茶屋『海桐花』は緑の芝に囲まれていた。
朝早くから、忙しく出入りする生徒たちの姿が見え隠れしている。
何かを運び入れている者、チラシの貼られた看板を立てる者。
例年とは少し違う『海桐花』がそこにあった。
浜茶屋の右側にはカフェの店頭にあるような小さな黒板が立てられていた。
黒板には大き目の字で『念写屋さん』、その下に『無料です』と書かれている。
ロシア製の古いカメラを置いた小さなテーブルを前にして座ったオリガ・カラーシュニコフ(おりが・からーしゅにこふ)は、白い日傘を時折くるりと回しながら、客を待った。
「あ、見て見てエレン、念写屋さんだって〜」
浮き輪を持った秋月 葵(あきづき・あおい)が興味を惹かれてやってくる。着ているものは百合園女学院指定の水着だけれど、トレードマークのツインテールと大きな蒼いリボンは変わらない。こっそり胸パッドを入れてきたから、いつもよりちょっぴりプロポーションも良く見えるはず
「葵ちゃん、そんなに走ると転びますよ」
可愛い白のワンピースにパレオを巻いた水着を着て、おっとりと葵を追いかけてきたエレンディラ・ノイマン(えれんでぃら・のいまん)は、葵が指差す黒板に書かれている文字を読んだ。
「念写屋さん?」
「ええ。ソートグラフィーを使えば、いっそう記念に残る写真を撮ることが可能になりますわ。たとえば、お2人がイルカに乗っている様を想像したものを写すことが出来るんですの。あるいは資料をいただけば、今日一緒に来ることの出来なかった誰かと一緒の写真を撮ったりすることも可能ですのよ」
オリガが微笑みながら説明すると、葵は目を輝かせてエレンディラを振り返った。
「エレン、イルカに乗ってる写真を撮ってもらおうよっ」
「ええ、葵ちゃんがそうしたいのなら」
「やったぁー! エレン、ありがとう。じゃあお願いするねっ」
「はい、かしこまりました。カメラや携帯はお持ちですか? もしなければわたくしのカメラで写して、後ほど現像したものをお届けしますが」
「携帯……」
「葵ちゃん、こちらですよ」
葵の荷物を預かっているエレンディラが携帯電話を取り出した。
携帯電話を受け取ったオリガは、目の前にいる2人がイルカに乗っている様子を思い浮かべてシャッターを切った。
「これでよろしいでしょうか?」
オリガから戻された携帯電話の画像を確認して、葵がわぁと声をあげる。
「エレン、これ面白いよ〜。本当にイルカに乗ってるみたい」
「良かったですね」
嬉しそうな葵の様子に、エレンディラも微笑んだ。
「後でお店にカキ氷食べに来るね〜」
手を振って海の方に歩いていく葵たちを見送ると、オリガはまた椅子にゆったりと座りなおした。砂浜には徐々に海水浴客の姿が見られるようになってきている。きっとこの海でもたくさんの思い出が生まれることだろう。
できた思い出を胸にしまうのもいいけれど、こんな形で残すのも後々思い出を振り返る役に立つ。皆の思い出を残す手伝いになるようにと、オリガはそっとテーブルに置いたカメラに触れるのだった。
浜茶屋の左側では、ナガン ウェルロッド(ながん・うぇるろっど)がジェラートの出店をやっていた。
左右を赤と緑に塗り分けたいつものピエロ服を着て、浜辺を行く海水浴客たちに声をかける。
「さあさあいらっしゃい、海桐花出店のジェラート屋だよ。1人だと定価だが2人以上なら3割引。仲間で買えばお得になる計算だ、ヒャッハー!」
威勢の良い呼びかけに、初々しい雰囲気のカップルが足を止めた。
「どうする?」
「う、うん、それじゃあ……」
尋ねる彼も答える彼女もまだどこか遠慮がち。じれったいようなカップルだ。
「毎度ありー」
ナガンはコーンの上に、赤と緑のジェラートを盛りつけた。赤はイチゴ、緑はメロン。たっぷりと盛られたそれは、ジェラートにしても少しゆるい。それを仲良く1つずつ持って歩き始めた2人だったけれど。
「あっ!」
何回も食べないうちに、彼女のアイスはへにょりとゆがみ、ジェラート部分が全部倒れてしまった。
「落ちちゃった……」
「じゃあ俺の方、食べていいから」
「そんな、悪いわ」
「いいから、ほら」
「じゃあ……一緒に食べよっか」
残った1つのアイスを、今度は落とさないように気をつけながら2人は仲良く歩いて行った。
ピエロ印のジェラートは少し溶けかけ。油断すれば崩れて落ちるアクシデント誘発アイスなのだ。そのアクシデントは、仲良くなるきっかけか、あるいは大喧嘩への序章か。一緒に海に来る仲なのだから概ね良い方向に転がることが多いようだったけれど、まあどちらにしろ、他人のトラブルを見るのは楽しい。
「あれ? 今日はアイスクリーム売りですか?」
知った声に振り向けば、そこにはパートナーの出雲 阿国(いずもの・おくに)、メーテルリンク著 『青い鳥』(めーてるりんくちょ・あおいとり)を連れて海にやってきた、志位 大地(しい・だいち)がいた。もうひと泳ぎしてきたのだろう。髪から海水の雫がしたたっている様子は実に涼しそうで。
(……暑い)
全身を覆うピエロ衣装を身に着けているナガンは、さっとコーンを取って赤緑ジェラートを作り出す。
「そうさァ、声をかけたからには当然買うんだろうなァ。毎度あり!」
「いやまだ買うとは……」
「3つだから3割引だな。順に持っていきなァ」
「はいはい、分かりましたよ。千雨さん、阿国さん、順にもらって下さいね」
代金と引き換えに3つ目のジェラートを受け取った大地は、ちょっと首を傾げた。
「少し柔らかすぎませんか? 機械の調整をした方がいいですよ」
「ジェラートは口どけが命。これくらいが一番旨いんだぜ」
「そうなんですか? じゃあお仕事がんばって下さいね」
そんなものかと食べてみれば、なるほどゆるゆるジェラートはなめらかに溶ける。阿国も青い鳥も美味しそうに食べているから、買って良かったと大地は思う。とはいえやはり……。
「あ……」
もともと溶けかけていたことと海辺の暑さで、阿国のジェラートがぼたりと落ちる。落ちた2色のアイスは阿国の豊かな胸に乗り、そこからなおも溶けてぽたぽたと砂浜に垂れた。
「落ちてしもぉた……」
「気をつけて食べないからよ」
胸に乗ったジェラートを払い落としている阿国を青い鳥は笑ったけれど、その拍子に自分のアイスが揺れ、ぼたりと落下した。コーンを離れたアイスはひっかかる場所もなく、すとーんと砂に一直線。青い鳥の足下でびちゃっと広がった。
「平らだと汚れんとぉに済んでええねぇ。胸があるとつめとぉてたまらんわ」
さっき言われた仕返しにと、胸元を拭きながら阿国が笑う。アイスがこぼれたところがべたべたして気持ち悪いけれど、青い鳥に対する優越感はそれを補って余りある。
対照的な2人の差に、大地はにやにやしながら眼鏡を取った。
「千雨さんは完全フラットですからね。引っかかるはずがありません」
「これはたまたま……運が良かっただけよ!」
青い鳥はムキになって反論を試みるけれど、自分自身が敗北感に打ちのめされているためにその声は弱い。
「運よう胸がぺったんこなんじゃね」
「阿国さん!」
「ええ本当に。ここまでくると、落ちるものすべてをストレートで通す、芸術的な断崖絶壁とでも言うところでしょうか。見事なものです」
「大地っ! もう……許さないんだからっ!」
えいっ、とばかりに青い鳥は2人に続けざまに氷術をぶつけた。
「あれ、良かったらお店の飾りにでもいかがですか?」
青い鳥はナガンの店まで戻ると、氷漬けになった大地と阿国を指す。
「いらないなァ。その辺に転がしておきなァ」
「そうですね。邪魔になるかも知れませんけれど……」
「円さん、危ないです!」
青い鳥がそう言っている間に、冬山 小夜子(ふゆやま・さよこ)の声があがった。
「何? わっ!」
小夜子の忠告も間に合わず、桐生 円(きりゅう・まどか)が大地につまづいて転んだ。
「ごめんなさい。やっぱり邪魔でしたね」
青い鳥が急いで駆け戻って謝った。円はスイカ割りの為にしていた目隠しを取って、自分のつまづいたものを見る。
「こんなとこに置いといたら、間違って割ってもしらないよー」
「すみません。私がもっと早く気づけば良かったですね。円さん、だいじょうぶですか?」
小夜子は円を起こし、身体についた砂を払ってやった。
「怪我はありませんでした? こっちはすぐに片付けますから」
心配する青い鳥に、円は平気平気と手を振った。
「向こうでやり直しましょうね。スイカ、置き直しますわ」
小夜子は青い鳥に会釈すると、そこから少し離れた位置にスイカを置いた。円に目隠しをして流木を持たせると、ぐるぐるぐる、と回転させる。
「円さん、こちらですよ」
「こっち?」
小夜子の声を頼りに、円はスイカ目指して進む。
「はい、そのまままっすぐ……スイカまであと5歩くらいですわー」
「1、2、3、4、5、っと。このへん?」
「もう少し前ですよ。はい、そこで流木を振って下さい」
「えいっ! ……あれ?」
「少し右に逸れましたわー」
「ここかな」
「今度は左過ぎますわー」
「ねーここに本当にスイカあるのー?」
「ありますわよ。もう少しですから」
小夜子の声にはげまされ、もう一度振りかぶった流木を思いっきり振り下ろせば。
びしっ。
「円さん、上手ですわ」
小夜子が褒めながら円の目隠しを取り、頭を撫でた。撫でられて嬉しいけれどちょっと恥ずかしくて、円は言う。
「ボクのほうがおねーさんなんだから、子供扱いしないでよ」
「ごめんなさい。可愛いからつい……」
「じゃあ次はさっちんの番だからね。でもスイカ割れてるけど……」
持ってきたスイカは1つ。それを円が今割ったところだ。
「割れてても構いませんわ。気分だけ味わえればそれで」
「そういうのもなー。ちょっと待ってて」
小夜子に目隠しをして準備させておいて、円は何か無いかと周りを見渡し……イイものを発見して駆け寄った。
「ナガン、ナガンー、ちょっと手伝ってー」
「何だァ?」
「いいからここに寝ててー、そして目をつぶっててー。面白いことになるよー」
円はナガンを砂浜に寝かせると、小夜子に声をかける。
「さっちん、こっちこっちー!」
「はい、行きますわよー」
目隠しをした小夜子がふらふらと近づいてくるのを、円は誘導し、そして。
「そこだー即天去私だー!」
「そんなことしたらスイカが粉砕されていまいますわ」
小夜子は笑いながら、全力で流木を振り下ろした。
ぼふっ!
「ぐあッ!」
スイカとも思えない声に、小夜子は慌てて目隠しを取る。危機一髪で顔を横向けはしたものの、ナガンの帽子は小夜子の振り下ろした流木で砂浜に縫い止められている。
「あれ? ナガンさんじゃないですか!」
「おしいなー、割れなかったなー」
「割れたら困ります! ナガンさん、ごめんなさい!」
小夜子は流木を抜くと、砂まみれになった帽子の砂を払った。
「おわびにジェラート買ってあげるよー。さっちんと2人分」
円の提案に、ナガンは閉じていた目を片方だけ開けた。
「それじゃあ詫びが足りないなァ」
「ではお店を手伝わせていただきますわ。ね、円さん」
「しょうがないなー。面白そうだから手伝ったげるよー」
「よし、決まったァ。労働力ゲットー」
ひょいと身軽に起き上がると、ナガンは2人をジェラート屋へと追い立てた。
「お2人とも、日焼け止めは塗りましたか?」
自分も日焼け止めを塗りながら、フィリッパ・アヴェーヌ(ふぃりっぱ・あべーぬ)が尋ねた。黒のハイレグビキニにパレオ、という格好に着替えてはいるが、フィリッパ自身は泳ぐ気はない。ビーチパラソルの下に日除けの麦藁帽子を被って座り、荷物番の構えだ。
「ん、一応塗ったよ」
「はい、しっかり塗りましたですぅ。波に流されてる間は、太陽にさらされますからねぇ」
準備運動をしていたセシリア・ライト(せしりあ・らいと)とメイベル・ポーター(めいべる・ぽーたー)が、対照的な返事をしてきた。
「日焼け止めは塗りなおしが必要ですし、休憩しないと海は案外疲れるものですわ。わたくしはここでお留守番をしていますから、途中途中に戻ってきて下さいましね」
「うん気をつけるよ。じゃあ行ってくるね」
返事をするのもそこそこに、セシリアは海へと走り出した。海に来たからには、泳いで泳いで全力で泳ぎまくりたい。
メイベルの方は浮き輪を持って、のんびりと海に入っていった。浮き輪に身体を預け、波に任せてゆらりゆらりと漂う。頭上からさす太陽の熱と、身体がつかる海の温度が丁度良い。ちゃぷ、ちゃぷと耳元で聞こえる波音と、ゆりかごのような波の揺れに、ついうとうとしそうになる。
「はっ、いけないですぅ」
浮き輪に頬をつけて眠りそうになったメイベルは慌てて顔をあげた。流されてしまったら、フィリッパとセシリアに心配をかけてしまう。けれど……。
「気持ち良いですぅ……」
このまま睡魔に負けてしまいたい。そう思うほどに海は心地よかった。
海の青、砂浜の白。空の蒼、雲の白。
目に痛いほど眩しい風景の中、カラフルに咲く浜辺のパラソル。色とりどりの水着に身を包んだ人々。
海辺ではしゃぐ声は溶け合って、ただ楽しげな響きとなって伝わってくる。
そんな夏の海の様子を、白菊 珂慧(しらぎく・かけい)はただ静かにスケッチブックに描き取っていった。どう描いても描ききれない気がして、何枚も何枚もスケッチを重ねる。
「白菊、暑くはないですか? 水分を取るのを忘れないで下さいね」
そんな珂慧を気遣いながら、クルト・ルーナ・リュング(くると・るーなりゅんぐ)は用意してきた飲み物を注ぐ。
「急なお誘いだったものですから、飲み物ぐらいしか用意できませんでしたが……どうぞ。何か食べられるものを買ってきましょうか?」
「ありがと。僕はまだいいけど、クルトは何か食べる?」
「いいえ。私もまだ結構ですよ」
そう言ってクルトは珂慧が描く絵に目をやった。実物の空や海の青さを、クルトは数値でしか認識出来ない。強い光も苦手な為、明るい夏の海の風景をしっかりと直視するのも辛い。けれど……珂慧が絵として写した海の風景はとても素晴らしいと感じる。だからきっと実物も素晴らしいものなのだろう。
そんなクルトの視線に気づいて、珂慧は自分の座っている付近を見回した。ビーチパラソルを借りてきたから、一応は日陰になっている。けれど砂の照り返しもあって、かなり明るい。何も言わないけれど、クルトにとってはきつい環境ではないだろうか。
(本当なら海になんて連れてくるべきじゃないんだろうけど……)
分かっていながらクルトを海に誘ったのは、絵を描いているときにこうして一緒にいても気が散らないのは、クルトぐらいしかいなかったから。
何も言わないクルトに甘えてスケッチをしていたけれど、陽が高くなってくると珂慧はスケッチブックを閉じた。
「どうかしましたか?」
「……お腹、空いたから。暑いから冷たいものも食べたいし」
浜茶屋へ行こう、と珂慧は立ち上がった。
「……はい」
わずかな間の後、クルトは微笑む。自分を気にかけてくれる珂慧の気持ちが嬉しくて。そしてそれを隠そうとする思いやりが愛しくて。
「いらっしゃいませ!」
浜茶屋に入るか入らないかのうちに、ミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん)が入ってきた2人に気づいて挨拶する。暑い海辺でもミルディアの元気は変わらない。
ミルディアの声で気づいて、同じく挨拶した和泉 真奈(いずみ・まな)の方はそれよりも幾分大人しい。けれど笑顔で空いている席へと案内した。
「はい、これメニューだよっ」
ミルディアに渡された写真入りのメニューを珂慧は眺めた。
「僕はカレー。クルトは何にする?」
「そうですね……」
「カキ氷のトッピングもいろいろ増えましたから、試してみてはいかがですか?」
真奈に勧められて、クルトは肯く。
「ではお勧めのトッピングでお願いしましょうか」
「はい、かしこまりました」
注文を受けた真奈とミルディアは、厨房にそれを伝えた。注文が出来上がるまでの間、店内の様子に目を配りながら真奈はミルディアに話しかける。
「長期間のバイトになりますから、無理はなさらないで下さいね」
「大丈夫。毎日走って鍛えてるから、これくらいでへこたれるようなやわな身体はしてないよ。海に来たみんなが喜んでくれると思うと、はりきっちゃうよっ」
ミルディアは何でもないように笑ってみせた後、反対に真奈を気遣った。
「あんまり無理しちゃダメだよ。暑さ対策してあるとはいっても、やっぱりここって暑いし」
「はい。私は人並みの体力しかありませんから、辛くなったら休憩をいただいて涼ませていただきますわ」
誰かの嬉しい顔を見るのが喜びの2人だけれど、1日2日のバイトではないから無理は禁物。
「これはあたしだけで持っていけるからいいよ」
ミルディアは真奈を休ませ、出来上がった注文品を両手に持って運んで行った。
「白菊」
「ん、何?」
カレーを載せたスプーンを口に運びながら、珂慧が目を上げる。
「せっかくここまで来たのですから、少しぐらい海に入られてはいかがですか?」
「ううん、気にしなくていいよ。元々泳ぐ気はなかったから水着も持ってきてないし」
クルトに言われて首を振る珂慧は、丈長めのハーフパンツに派手なTシャツという格好。持ち物はいつものスケッチブックと簡単な水彩絵の具一式だけだ。ここには絵を描きに来ただけだから、という珂慧にクルトはゆっくりと微笑んだ。
「白菊、1つお願いしてもよろしいですか?」
「クルトがお願いだなんて珍しいね。何?」
「そのスケッチを……今日描かれた1枚をいただけますか」
できれば蒼い空の絵を。クルトは珂慧にそう請うた。
それを見るたび、クルトはこの海を思い出すだろう。
蒼と白の色彩の中に、示された心遣いの喜びを見つけながら。
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