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ムシバトル2021

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ムシバトル2021

リアクション


2〜3回戦

「あー、こほん」
「ダーリン! もうスタートの合図出ちゃってますよ! 早くしゃべらないと危ないです!」
「分かってるよ! 846プロのふたりに変わって、後半の実況を担当する健闘 勇刃(けんとう・ゆうじん)だ」
「同じく、アニメ大百科 『カルミ』(あにめだいひゃっか・かるみ)です! この聖戦の実況を担当できるなんて夢のようです! さあさあ、皆さん! 燃えていきましょー!」
「解説は枸橘 茨(からたち・いばら)でお送りするわよ。データ解析を元にした、ひと味違った解説をお届けするわ」
「アシスタントの君城 香奈恵(きみしろ・かなえ)だよ! 事情により、2,3回戦はダイジェストでお送りするよ!」
「それでは早速、いってみましょ−!」

○2回戦第1試合○

「2回戦最初の試合は、機動性でフルアーマー ナガンを下した百郎と、黄金の外皮を持つリオ・デア・エンペリオスの対決だ」
「それぞれの持ち味が輝く試合になりました! 結果は、機動性を誇るリオを機動性で翻弄、鱗粉攻撃で動きを止めた百郎の勝利です!」
「リオのトレーナー、ゴライオン氏は『すばらしいバトルだった。また、この会場で会おう!』とコメントを残しているよ」

2回戦第1試合 勝者:百郎(パラミタ怪虫モフラ)
決まり手:鱗粉攻撃
解説員によるコメント「リオの防御力は掛け値なしのものだったけど、モフラの猛攻がそれを上回った印象ね。反撃の機会を許さない素早い動きだったわ」

○2回戦第2試合○

「第2試合は工房のバランスに優れるヘラクロスと、パラ実からの招待選手であるジャタカブトムシの蛮とのバトルです!」
「激しい突撃を得意とする蛮選手でしたが、ヘラクレスの巨体に押し返され、あえなくリングアウト。シード選手がまさかの敗退だったね」
「3回戦では百郎とヘラクロス、まったく違うタイプの猛者がぶつかることになるな」

2回戦第2試合 勝者:ヘラクロス(オオツノキマイラオオカブトムシ)
決まり手:ツノによる投げ飛ばし
解説員によるコメント「スピード勝負に出た蛮の体当たりは、ヘラクロスとの体重差を埋めるには至らなかったようね。結局は、派手に投げ飛ばされて土を付けられたわ」

○2回戦第3試合○

「パラミタノコギリクワガタのダージュと、セカイジュオオカマキリのキリー。共にスター昆虫どうしの好カードだね」
「二匹はリング狭しと暴れ回り、激しい攻防を繰り広げた。だが、最後にはダージュの猛攻をかいくぐって、キリーの必殺技が決まったぜ」
「キリー選手には知る人ぞ知る、クワガタへのライバル心が根付いているんです! その魂を燃やした一撃、カルミにははっきりと分かりましたぁ!」
「ダージュ選手のトレーナーである美羽ちゃんは、『負けてしまって悔しい! でも、全力でぶつかったから悔いはないよ!』とコメントを残してるよ」

2回戦第3試合 勝者:キリー(セカイジュオオカマキリ)
決まり手:大鎌ストライク
解説員によるコメント「両者共に一歩も譲らず、限界ギリギリの戦いになったわ。最後の一撃を決めたのはキリーだったけれど、少し条件が違えば、結果は違っていたかも知れないわね」

○2回戦第4試合○

「カタツムリながら、鉄壁の防御でななほしを退けた蒼と、薔薇の学舎からの招待選手、タシガンニジイロクワガタのビフロストの試合だ」
「ビフロストの華麗な攻撃も、蒼には通じず……ついには、体力の切れたビフロストが自らリングを降りました!」
「自ら引き際を見極めた、降参だったね。ムシにまで薔薇の学舎の美学は根付いてるんだなあ」

2回戦第4試合 勝者:蒼(タングステンルリイロマイマイ)
決まり手:なし(ビフロストの降参)
解説員によるコメント「決してビフロストが勝ちを譲ったわけではないわ。互いに決定打を欠いたまま、スタミナ勝負になれば、おそらくはいつか蒼が押し勝っていたはずよ」

○2回戦第5試合○

「3年目のベテラン選手、ステキ自然と超大型ルーキー、ビックホーンの対決です!」
「ついに世代交代か、それとも古豪が貫禄を見せるのか。大注目のカードだけど……結果、激しい一撃を加えたステキ自然が勝利したよ!」
「ビックホーンのトレーナーである和泉 絵梨奈は、『負けてしまったけど、ムシバトル界に新たな風を吹き込むことができました』とコメントしているぞ。……まあ、そりゃあ、あんなムシを連れてくればな」

2回戦第5試合 勝者:ステキ自然(パラミタミヤマクワガタ)
決まり手:破壊光線
解説員によるコメント「互いに全力でぶつかっていく激しい戦いだったわ。でも、ステキ自然がけん制で放っていた生体レーザーがビックホーンを着実に追い詰めていたわね。小技が勝負を分ける戦いになったわ」

○2回戦第6試合○

「独特の生態を武器にするサンドワームのさんちゃんと、葦原明倫館からの招待選手、マホロバオサムシのキラノスケの試合だよ!」
「オサムシの大好物であるミミズに似たさんちゃんに油断をしたのか、真っ正面から向かっていったキラノスケがさんちゃんのギロチン顎の餌食に。危うく飲み込まれる寸前で、ストップがかけられた」
「セコンドまでヒくような大技を披露してくれたさんちゃんに、盛大な拍手を送りたいです!」

2回戦第6試合 勝者:さんちゃん(サンドワーム)
決まり手:ギロチン顎
解説員によるコメント「攻撃力の差が顕著に出た試合だったわ。キラノスケも相手を見くびらずに、戦術を大事にしていれば、結果は変わっていたかも知れないわね」

○2回戦第7試合○

「気力と脚力でテイカーを下した 神聖甲虫スカラベと、ナラカモウドクギロチンムカデのペインの対決だ」
「この戦いは持久戦になりました! ペインは奥の手である高速での攻撃を仕掛けたのですが、それをかわしたスカラベの蹴りによって、リング外に胴体が着いてしまいました!」
「持久戦になると、焦った方が負けるという好例だね。ペインの乗り手だったネームレス・ミストちゃんは、『楽しかったです』とだけコメントしてくれたよ」

2回戦第7試合 勝者: 神聖甲虫スカラベ(パラミタオオフンコロガシ)
決まり手:押し出し
解説員によるコメント「長い戦いだったが、スカラベはさすがの忍耐力を発揮してくれたわ。チャンスを逃さない姿勢が、勝利を呼び込んだわね」

○2回戦第8試合○

「ガメ太との熱戦を征したスズメバチのゴーストに対するのは、イルミンスール魔法学校からの招待選手、セカイジュオオカマキリのアイザックです!」
「ゴーストは素早い動きでアイザックを翻弄したんだけど、前の試合を見て研究を重ねたアイザック側は確実にその動きを封じることで勝利!」
「ゴーストに騎乗していたアニス・パラスのコメントはこうだ。『ゴーストがすっごく頑張ってくれたから、楽しかった! ゴースト、お疲れ様』」

2回戦第8試合 勝者:アイザック(イルミンスールハナカマキリ)
決まり手:カマ攻撃
解説員によるコメント「スピードに全てをかけていたゴーストだけど、その分捕まってから形成は一気に逆転したわね。特性を活かせば強いムシは、その分脆いということかも知れないわね」

○3回戦第1試合○

「ついに3回戦だね。最初の試合は百郎とヘラクロスがぶつかったよ!」
「途中まではヘラクロスが優勢に試合を進めたんだが……なんと、百郎の必殺技がジャストミート! 一撃でヘラクロスをノックアウトしたぞ」
「何が起こるか分からないのがムシバトルだけど、あんなに見事な逆転劇ははじめて見ました! カルミ、まだ手の震えが収まらないです!」
「ヘラクロスのブリーダー、千雨ちゃんは『全力で戦ったのだから悔いはないわ。ヘラクロス共々、さらなる修練を積みます』とコメントしてくれたよ」

3回戦第1試合 勝者:百郎(パラミタ怪虫モフラ)
決まり手:モフラストーム
解説員によるコメント「奇跡としかいいようのない必殺技が決まったことに尽きるわね。ムシバトルの醍醐味を味わわせてもらったわ」

○3回戦第2試合○

「ダージュを下したキリーと、浮沈鑑・蒼の対決だ」
「キリーは今まで蒼と対決したムシたちとは戦法を変えて、スピードで翻弄する作戦に出たよ! これが功を奏して、ついに蒼の防御を突破、転ばせてリングから押し出すことに成功したんだよ!」
「蒼選手に騎乗していた秋月 桃花さんは『全力を出すことができました。蒼や仲間との絆を再確認できた気がします』とコメントしてくれました!」

3回戦第2試合 勝者:キリー(セカイジュオオカマキリ)
決まり手:カマ攻撃
解説員によるコメント「攻撃力と速度、この2点においてキリーは蒼に対して優位に立っていたわ。防御力を差し引いても、総合力で蒼を超えていた、ということかしらね」

○3回戦第3試合○

「大本命のステキ自然と、今大会のブラックホース、さんちゃんとの試合だよ!」
「互いに防御の隙を探って、的確に攻撃をヒットさせていく試合でした! ですが、さんちゃん得意の音波攻撃を、ステキ自然がムシ離れした意思力で押し返したことが決定打になって……」
「ついに、下馬評通りステキ自然が準決勝へ進出した。さんちゃんに騎乗していた南部 ヒラニィは、『わしとさんちゃんの固い絆がパラミタベスト8に入っていることが分かっただけでもよしとする! さんどわ〜む!』とコメントしているぞ」

3回戦第3試合 勝者:ステキ自然(パラミタミヤマクワガタ)
決まり手:トルネード重力落し
解説員によるコメント「互いの攻撃が的確にヒットした、短期決戦の試合ね。大技を狙ったさんちゃんの隙を突いたステキ自然が必殺技を決めたことで、一気に勝負が決したわ」

○3回戦第4試合○

「最後は、太陽の化身さながらの奮闘を見せる神聖甲虫スカラベと、招待選手のアイザックというカードなのです!」
「スカラベの押し出し戦法は、アイザックの素早い動きに逆に捕まえられてしまった。カマで抑えられては、あの脚力もなかなか発揮するのは難しい」
「……と、いうわけで、招待選手の面目躍如、準決勝にコマを進めたのは、セカイジュオオカマキリのアイザック!」
「スカラベに指示を出していた死者の書さんは、『優勝は逃してしまいましたけど、スカラベの強さを知らしめることができたと思いますぅ』とのコメントをしてくれました!」

3回戦第4試合 勝者:アイザック(イルミンスールハナカマキリ)
決まり手:カマ攻撃
解説員によるコメント「スカラベも着実に攻撃をしていたけど、アイザックの繰り出す一撃一撃が効果的だったわ。スカラベを抑えこむ戦法はカマキリでもなければ難しいでしょうから、相性がモノをいったということかしら」