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激闘、パラ実式殺禍(サッカー)!

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激闘、パラ実式殺禍(サッカー)!

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■□■3■□■ 愛の告白! その時、猫は!?

そして、さらに。
泥悶のフォワードとして参加していた
騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が、
ラルクや巽の攻勢をかわし、
フラワシ『グリーン・ティー』で
空京にいる愛しい人に想いを込めてゴールを目指す。
パートナーの清風 青白磁(せいふう・せいびゃくじ)と、
セルフィーナ・クロスフィールド(せるふぃーな・くろすふぃーるど)は、
観客として、テレパシーで詩穂に話しかける。
(ここはフラワシバトルに勝たんといかんけえ、
なるべく長い台詞を言うんじゃ!)
(わたくしたちが台詞考えましたから、詩穂は全力で叫びなさい!)
(うん、ありがとう、二人とも!)
かくして、テレパシーで台詞が送られてくる。

「アイシャちゃん、聞こえる?
アイシャちゃん、返事はしなくてもいい。
ただ聞いていてくれればいい。

ねぇ、詩穂たちはこの一年間近く、一体何をしてきたの?
詩穂たちのこの1年間は、一体なんだったの?
まだ何も答えなんか出てないじゃない!

覚えてる?
あの時、フマナで初めて会った詩穂たちは、
龍騎士団の連中に、無理矢理女王の力が何もわからないまま追われていた!
無我夢中で帝国と闘った!」

アイシャ・シュヴァーラ(あいしゃ・しゅう゛ぁーら)への愛のメッセージを、
詩穂が伝える。

「終わってみれば、会ってから一年経つんだね。
でもそれで詩穂たちの1年が終わってしまっていいわけないでしょ?

確かに詩穂は戦乱に勝った。
でもそれは全てアイシャちゃんが一緒に居てくれたおかげなんだ!
そうだよ…。
アイシャちゃんと詩穂とで闘ってきた勝利なんだ。
だからこれからも一緒でなくちゃ意味が無くなるんだ!

ねぇ、アイシャちゃん。
試合の朝、詩穂は言ったよね。
優勝したらアイシャちゃんに聞いて欲しい事があるって。
詩穂は試合しかできない不器用な女の子。」
(あ、あれ? これって?)
自分の言ってることの意味に気づいて頬を赤らめる詩穂だが、
セルフィーナはにこにこしながら続きの台詞を伝える。
(こ、これは……恥ずかしいっ!
でも、勝つためには言わなきゃっ!)

「だからこんな風にしかいえない。
詩穂は、アイシャちゃんが…。
アイシャちゃんが…。
アイシャちゃんが好きだっ!
アイシャちゃんが欲しいっ!!」

かくして、愛の告白をしつつ、
ゴールを決める詩穂であった。

「は、恥ずかしかった……。
まあ、ここにはアイシャちゃんはいないんだけど、きっと想いは伝わったよね」
顔から湯気を上げつつ、額の汗をぬぐう詩穂だが。
「これ、リアルタイムでネット配信してるのよね。
シャンバラ宮殿でアイシャちゃんが見てるかは知らないけど」
「きゃああああああああああああああ!?
アイシャちゃんっ!?
ええとその、これはもちろん詩穂の本心からの気持ちなの!」
珠代の指摘で、テンパる詩穂だった。

★☆★

そのころ、
傾国メンバーのラルクや、「仮面ツァンダーソークー1」こと巽は。

ラムズ・シュリュズベリィ(らむず・しゅりゅずべりぃ)のパートナー、
クロ・ト・シロ(くろと・しろ)が、素足でフィールドを駆け回るのに翻弄されていた。

「ドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリーム・ランッ!(夢の国へシューッ!)wwww」

\ハハッ!/
クロ・ト・シロ(くろと・しろ)が甲高い声を上げ、
ラルクと仮面ツァンダーソークー1は顔面を踏みつけられる。

「ぐあっ」
「うぎゃっ」
「相手のゴールにぃ……シューッ!!wwww」
と言いつつ、
全然ゴールを狙ってはいないクロ・ト・シロだが。
「相手の頭を潰せば勝ちなんだろwwwwwwww
ふみふみふみふみーwwwwwwwwwwwwwwww」
「「や、やめろーっ!!」」
ちょこまか動き回るクロ・ト・シロに、
泥足で顔面を踏まれるのは、なんとも屈辱である。

しかし、
そのためもあって、ラルクや巽は翻弄され、
ゴールを許してしまったのだった。


傾国10(&ネージュ) − 泥悶2