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【第二話】激闘! ツァンダ上空

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【第二話】激闘! ツァンダ上空

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 数十分前 ツァンダ 蒼空学園イコン製造工場

『素十素ちゃんは眠いんだもん……。ん〜、この工場にハッキングするの手伝ったらいいのぉ〜? ま〜、寝るまでならやってみるぅ〜?』
 蒼空学園のイコン製造工場。
 鏖殺寺院・エッシェンバッハ派の“フリューゲル”部隊による襲撃による混乱の中、既に作業員たちが避難して無人となった製造イコンのテスト用管制室に夜愚 素十素(よぐ・そとうす)は彩羽と通信で連絡を取りつつ、ポータラカ人特有の身体を微細なナノマシンに拡散した状態で侵入していた。
 ――工場の製造イコンのテスト用管制室を通信系からハッキングして、製造ラインの動力炉等の制御系を壊すことにより、工場の一部を自爆させる。
 それが素十素のパートナーである彩羽の作戦だった。そして、素十素はそれを実行するべく、無人となった製造イコンのテスト用管制室に入り込むと、持ち込んだ機材を用いて管制室のコンピュータに細工をしていく。
『作業終わったよぉ〜』
 やがて作業を終えた素十素は彩羽に通信を入れた。
 後は彩羽が持ち前の技術を活かしてこの施設にハッキングを仕掛けるだろう。彩羽のことだ。ある程度の作業が完了したら、後は自動化されているプログラムに任せて、自らもイコンで打って出るに違いない。
 そんなことを考えるともなしに考えながら、素十素は眠そうな様子でイコン製造工場を後にしたのだった。