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障害物リレー種目◇モンスター・ランナー

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障害物リレー種目◇モンスター・ランナー

リアクション


第1走者
「よーい! スタート!!」
 魔法による強い発砲音と共に、リレーは開始された。
 蒼空学園近くの森林地帯へと向かって、第1走者である山葉 涼司(やまは・りょうじ)アゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)が走る。
「何でボクがこんなことやるはめになってるんだろう……」
 先頭を走りながらアゾートがぽつりとつぶやいた。
「うおおおおおおっ!!」
 突然誰も居ないはずだった背後から、茶色い叫び声が飛んできた。
「?」
 ゆっくりと走りながら、アゾートはその声の主を見た。
「お、ワルプルギスか! 先行くぜぇ!」
 黒いゴムタイヤを土埃を上げながら引きずる涼司だった。
「ちょ、ちょっとまっ、まって! ボ、ボクをもうちょっと丁寧にあつか――うええええええ」
 アゾートの前を通り過ぎて行く、タイヤにはかろうじてモップス・ベアー(もっぷす・べあー)がしがみついていた。
「リストウエイトをモップスにつけてるのに……」
「……あんな兵器に勝てるの?」
 付近を一緒に走っていた、カッチン 和子(かっちん・かずこ)が目を点にさせながら言う。
 その言葉に思わずアゾートはため息をついた。
 目の前には森林が近づいてきていた。