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第六章 ネタバレ:超展開

――教会での一幕が終わり、数日が経った。
 この日、オフであった翼と泉空の二人は、出かけた先で見かけて購入した新聞を読んでいた。
「……まさか、こんなオチだとはね」
「全く、碌でもない」
 その新聞の見出しに翼は苦笑し、泉空は顔を顰めた。

――話題の教会、まさかの詐欺行為!?

――運命の鐘、実はハリボテだった!

――冒涜的な行為に牧師の懺悔「私は悪くねぇ! 悪いのは主だ!」


「確かに胡散臭かったけどねぇ……」
 翼が呟く。

 教会が売りにしていた鐘は、存在しなかった。否、嘗ては存在していたのだが、今はもうない。
 どういう事かと言うと、生活に困り売り払ってしまったらしい。だがその金も使い果たし、思いついたのがこのイベント。
 参加者から参加費用を取り、それはそれは相当な利益だったという。
 所で、カップルを祝福していた鐘の音は一体なんだったのかというと、隠していたカセットテープから流していた音だったというのである。
 偶々エルがこれらの証拠を発見した事により、このような事実が明らかになったのだ。
 ちなみにエルが鍵のかかった鐘楼に忍び込めたのは偶々である。偶々バールのような物でドアを殴ったら鍵が開いたのである。偶然(物理)とは恐ろしい。
 他にも色々と容疑があるため、牧師は連行されていった。否認しているようだが、果たしてどうなる事やら。

「式自体はちゃんとした物だからよかったけど……うちらもギャラ払われなかったしなー。踏んだり蹴ったりだったね」
「後若干一名が不幸な目に」

 この件に関し、参加した者で最もダメージが大きかったのはエヴァルトだろうか。何せオークションにかける、と言っていた参加権利書はただの紙屑と化したのだから。
 この事実が発覚した後、エヴァルトは真っ白な灰になっていた。だが自業自得な所もあるのであまり同情できない。

「おや、貴女達……」
 新聞に夢中になっている翼と泉空に、何者かが話しかける。二人が顔を向けると、そこにはエルが居た。この暑い時期に相変わらずトレンチコートで、手には新聞を持っていた。
「あ、どうも」
「ども」
 翼と泉空が会釈すると、エルは心配そうな表情を浮かべる。
「お二人とも、大丈夫なのですか? 何やら大変なようですが……」
「大丈夫……?」
 翼が泉空に目をやるが、「なんのことやら」と首を傾げるだけである。
「あの、どういう事でしょうか?」
「……まだお聞きになっていないようですね」
 翼の質問に答える代わりに、エルは手に持っていた新聞を差し出す。受け取ると、翼と泉空はその新聞を広げた。



――某プロレス団体H、教会の詐欺行為に加担!?

――看板所属選手二名まさかの解雇! 響き渡る『クビだ!』の声!

――看板選手解雇に不祥事! 団体解散は確定か!?




「「…………………………え゛?」」

 どうやら、不幸な目に遭った者はまだいたようだ。

担当マスターより

▼担当マスター

高久 高久

▼マスターコメント

 御参加していただいた皆様お疲れ様でした。リアクションを担当しました高久高久と申します。
 お待たせして本当に申し訳ありません。皆様のガチなアクションに対し、私の力不足故このような事態を引き起こしてしまいました。
 次回色々と予定を立てていましたが、色々と変更になりそうです。詳しくは後程マスターページにて記させていただきます。
 ここまでお付き合い頂きありがとうございました。またの機会がありましたらよろしくお願いいたします。

▼マスター個別コメント