リアクション
同日 シャンバラ教導団 本校 団長室
「以上をもちまして、すべての作戦を終了しました」
ルカルカは鋭峰を前に姿勢を正す。
「迅竜機甲師団、任務、完了しました」
最敬礼とともに言う彼女に、鋭峰は言う。
「御苦労だった。ルカルカ・ルー艦長」
「私はただ…守りたかったのです。全ての学校を都市を、この国を…」
そう笑うルカルカ。
「艦長、迅竜機甲師団は独立部隊。ゆえに迅竜機甲師団が保有する機動兵器――迅竜やエッシェンバッハ派からもたらされた機体の処遇は任せてあった。それに関してはどうだ?」
「はい。最低限の整備員は残しますが、シャンバラに再び危機が迫る時まで迅竜や“竜”たち、そして“蛍”たちは眠らせるべきだと考えます。本来、あれらはこの時代には存在しないはずの過ぎた力です。でも、本当に必要になった時、あの力はシャンバラの為の力となることができる――だから、今は眠らせてあげるべきなのです」
確信をもって答えるルカルカ。
そして、鋭峰は深々と頷いた。
そして、ルカルカは再び最敬礼する。
こうして戦いは終わった。
迅竜機甲師団とそれに協力するすべての人々によって、シャンバラを襲った未曾有の危機は乗り越えられたのだ。
今日もシャンバラ上空には、どこまでも澄み渡る蒼空が広がっている。
蒼空のフロンティア ロボットシナリオ End.
ご参加頂きましたお客様の皆様へ。
リアクションの公開が大変遅くなってしまい、誠に申し訳ございません。
三年前のちょうど今頃、1月18日に第零話にあたる『必ず生きて待っていろ』が公開されて以来、気が付けば三年に渡るシリーズとなりました。
長きに渡る連載期間中、お付き合い頂きました皆様に心より感謝し、お礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。
2015.01.09
影山リョウガ