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リアクション
■□■5■□■ 山葉の決意
そのころ、花音を引きずってティセラから離れていた山葉の元に、
土方 伊織(ひじかた・いおり)、
サー ベディヴィエール(さー・べでぃう゛ぃえーる)、
サティナ・ウインドリィ(さてぃな・ういんどりぃ)がやってきていた。
「涼司さん、この騒動を止めるためにも、花音さん達を止めてくださいですぅ。
修学旅行がーはちゃめちゃになっちゃうのですぅー。
メガネがなくなって強化された涼司さんなら、涼司さんならきっとこの騒動も収められる……かも?」
「え? 俺が?」
「ですから、その実力を見せ付けちゃってくださいですよ。
骨は拾うのですから。いちおー、僕も協力するですから。
そーですね、神子の波動を使って相手のスキルを封印しますので、
その隙に涼司さんが何とかしちゃってくださいです」
「お嬢様のため、不肖このベディヴィエール、戦に参加いたしますよ。
今回の武器が槍でなかったのが残念ですが、一端の騎士として剣技も修めております。
十分戦えますね」
ショートソードを構えて、ベディヴィエールは言う。
「それに、槍を持っていた方を倒したら、交換すればよいのですから」
「ベディさん、それは強奪っていうのですよー」
伊織はツッコミを入れる。
「むむ、なぜ最強の精霊決定戦じゃないのじゃ。
これでは我が勝ってもあまり意味ないではないか。
うぐぐ、ま、まぁ、致し方ない。じゃがな、戦うとなればそう易々と負けてはやらん」
サティナ・ウインドリィ(さてぃな・ういんどりぃ)も、ぼやきつつも、戦闘にやる気を出している。
「剣など我は使ったことないからの。
戦闘になったら投げればよいだろう。その後は後衛から雷術で攻撃じゃ」
サティナはショートソードを見ながら言う。
「さあさあ、ベディさんもサティナさんも協力してくれるのですよー」
「無茶言ってくれるよな……だが、やるしかねえよな!
まずはティセラと戦うか!」
伊織に、涼司は宣言する。
「はわ、花音さんはどうするのです?」
「花音は……ティセラを倒せばとりあえず『剣の姑』は免れるし、
おとなしくしてくれるんじゃないのか?」
「何言ってるんですか! あたし、全員皆殺しですよ!」
花音は、満面の笑顔で言った。
「な、なんだか、当初の目的とズレて、かえって煽ってしまった気がするのですぅ」
「そんなお嬢様もかわいいですね」
戸惑う伊織を見てベディヴィエールは言うのであった。
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