蒼空学園

リアクション

■□■９■□■　エリザベート

そのころ、エリザベートは。
神代　明日香（かみしろ・あすか）に誘われて、
１日東ロイヤルガードになり、合コンに参加していた。
「エリザベートちゃん、かわいいー」
西ロイヤルガード権をつぁんだから購入した明日香は言う。
「アスカ、さっき、つぁんだに会ったら、
『ひぃっ』とか言って逃げていきましたけどぉ、何かしたんですかぁ？」
「いえ、私は素直に大人しく購入しましたよ？
値切ったり、脅したり、光条兵器の槍で刺してみたりなんてしてません」
「まあ、いいですぅ。
それより、なんで男装してるんですかぁ？」
「アーデルハイト様に悔しがらせるためですよ。
それにしても、おめかししたエリザベートちゃんかわいいー！」
黄色い声で、どこから見ても女の子とバレバレだが、明日香は気にしていない。
「今日は私、エリザベートちゃんとカップルになって、
学生にあるまじき行為を行います！」
「学生にあるまじき行為？」
「なんと！
保護者の許可を得ない未成年の夜間外出＆外食です！」
「おおー！　大人っぽいですぅ！
それに、大ババ様が本気で悔しがるのは面白いですぅ！」
「でしょう？
ヴァイシャリーの美味しい料理屋を予約してあります。
船の上でカップルになったフリをしてから、一緒に行きましょう。
ささ、腕を組んで」
「ふふふ、ちゃんとレディーとして扱いなさぁい」
「もちろんです。かわいいですエリザベートちゃん！」
かくして、明日香とエリザベートはダンスを踊る。

「お、おのれ、エリザベートめ、
私を差し置いてリア充になりおって……」
アーデルハイトが部屋の隅で悔しがってるのを見て、
明日香とエリザベートは勝ち誇る。
「ほら、大成功ですよエリザベートちゃん！」
「もはや大ババ様から冷静な判断力は失われているようですぅ。
アスカの正体はどう見てもバレバレなのに、本気で嫉妬していますぅ」
かくして、明日香とエリザベートはヴァイシャリーの夜の街に消えた。