リアクション
■５回戦 葦原明倫館ＶＳ空京大学
葦原明倫館代表の緋柱 透乃（ひばしら・とうの）と、
シードとなった空京大学代表の騎沙良 詩穂（きさら・しほ）の試合が開始される。
お互いにタフさには自信があるが、
透乃はダメージを受けても、相手の動揺を誘って、
攻撃の隙を作ろうとしていた。
「肉を斬らせて骨を断つ……。
ラヴェイジャーの武器は、自分の身体と得物だけじゃないんだよ！」
透乃は、自動車殴りにより、
詩穂の身体をつかんで、そのまま、闘技場の床へと叩きつけた。
闘技場の床が砕ける……しかし。
詩穂の体はナノ治療装置で回復していった。
「行くよ！」
詩穂が、全力でソードプレイを放つ。
反撃を受けながらも、それをものともせず、
透乃は、渾身の必殺技を放つ。
訃焼の重桃気を纏わせた左拳の裏拳での、一刀両断。
その攻撃は、イコンの装甲すら斬り裂くだろう。
しかし、なおも、詩穂の反撃は止まらなかった。
ダメージの蓄積により、透乃の身体は限界に達していた。
「おーっと、いったいどうしたんだ！？
仁王立ちしたまま、動かなくなってしまったぞ！」
ヴィゼントの実況に、
試合の見学にやってきていた、白津 竜造（しらつ・りゅうぞう）が目を細める。
「ほう。こいつはどうやら……」
「どういうことなの？」
リカインの問いに、竜造は答えた。
「わからねえか？
立ち往生ってやつさ。死んじゃいねえとは思うがな」
透乃が立ったまま気絶したため、
試合は、詩穂の勝利になった。
空京大学準決勝進出！
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