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第四師団 コンロン出兵篇(第2回)

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第四師団 コンロン出兵篇(第2回)

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 さて、いよいよの軍港攻撃を開始するにあたっての最終的な作戦ブリーフィングを開くという前に……ローザマリアは別室にいる霧島のところを訪れた。二人きり。親密な相談事の雰囲気(と、霧島は感じた)。
「何だい。この俺のとこを訪れて」
 霧島はわざとらしく?聞く。
「玖朔」
 命がけの作戦になるわ。あなたのことを、海軍の戦いに巻き込んでしまったみたいな気もするけど、共にこの作戦にあたれること嬉しく思うわ。
 霧島はしばし神妙な面持ちをしていたが……
「ふむ」
 ローザマリアのその大きな胸をワシ掴んだ。
 ローザマリアは拒まずに、冷静にいる。「これで験担ぎになるなら――悔いの残らない様になさい」命を賭して作戦にあたる彼への経緯とする心だ。しかし、
「あっ、…………ん」
 最初の出会いのときは投げ飛ばされてしまった、霧島はその分を返礼とばかりに思い切り捏ねくり回すのだった。ローザマリアは暫く目を閉じていたが、霧島がひと通りワシり終わると平常に戻り、
「では、準備を終えたら作戦ブリーフィングへ」
 霧島は、部屋を出て行くローザマリアに声をかけ、
「緊張が解かれるなら俺は幾らでも掴んでやるよ」
 ローザマリアは……それにはもうとくに反応せずに、退室していった。「フッ」霧島は何か暫く微笑していた。
 


  
「皆、集まったわね」
 指揮官ローザマリアの前に集まる海軍の隊員一同。今回の攻撃には、ローザマリア自身も参加する。
「ウィルフレッド。私のいない間の艦隊指揮は、任せたわ」
「うむ。無論である」
「ジェンナーロ。では、編成の確認を」
「ああ、今回の編成だが、」
 ジェンナーロはシンシア・ランバート(しんしあ・らんばーと)から紙を受け取り、
「【A小隊】1番機:霧島玖朔。2番機:ハヅキ・イェルネフェルト。3番機:伊吹九十九。4番機:エリシュカ・ルツィア・ニーナ・ハシェコヴァ。
【B小隊】1番機:ジェンナーロ・ヴェルデ、この私だ。2番機:シセーラ・ジェルツァーニ。3番機:シンシア・ランバート。4番機:エシク・ジョーザ・ボルチェ。
【C小隊】1番機:ローザマリア・クライツァール。2番機:上杉菊。3番機:テレジア・フェイテン。4番機:ジョージ・ブリッジス・ロドネ。以上だ」
「玖朔。よろしく頼むわね」
「任せな。フヒヒ」
 最後にジョージ・ブリッジス・ロドネー(じょーじ・ぶりっじすろどねー)から簡単に作戦の再確認が読み上げられた。「今回の攻撃の柱とも言うべき小型飛空艇12機を四機ずつ三つの小隊に分けた【A(アルファ)小隊】【B(ブラヴォー)小隊】【C(チャーリー)小隊】。
 三つの小隊はそれぞれ横一列に並び敵艦隊を捜索。敵艦隊を発見次第、小隊ごとに分かれて敵艦へ攻撃を開始。もし、相手の艦が――ならば、――――」
 いよいよなんだな、皆は身を引きしめる。
「――ということである! 以上!!」
「では、これよりエリュシオン軍港攻撃を開始するわ。
 Attack on all fronts! Good luck!
 出撃よ!」