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リアクション
第7章 女王候補の明日
空京の郊外へと進み、人気のない道で 皐月はバイクを止めた。
「オレはキミの――ミルザムの敵ではなく女王候補の敵で、今、キミを傷付けるつもりは無い」
渡され、被っていたヘルメットを取って、サイドカーに乗っていた人物――ミルザム・ツァンダが皐月に目を向ける。
「ティセラを女王にはしない。キミも女王候補から降りるなら今だ」
真剣な顔のミルザムに、皐月はふっと笑いかけて言葉を続ける。
「降りたらオレがキミを護る」
軽く――。
ミルザムは戸惑いの目を見せた。
だけれど次の瞬間には瞳を強く光らせて。
首を左右に振った。
そして、サイドカーから降りる。
「私には明確な方針はありませんけれど、シャンバラの人々がとても好きです。シャンバラの人々のために、良い国を作りたいと思っています。自分自身に巨大な力も明確な方策もない分、皆さんの力を借り意見を取り入れて、この地を愛する皆さんと共に、シャンバラに生きる人々のための国を作っていけるのではないかと今日、思いました。あなたの気持ちも、心に留めておきます」
言って、ミルザムは深く頭を下げた。
彼女を探しているクイーン・ヴァンガードの小型飛空艇が上空に現れて、下りてくる。
「そう、か……じゃあな」
皐月はミルザムを労わるような目で微笑み、ヘルメットを被ると街の中へと消えていく。
駆けつけた湯上 凶司(ゆがみ・きょうじ)は、ミルザムの無事な姿に、ほっと息をついた。
「ご心配おかけしてすみませんでした。彼の真意はなんとなくわかっていたのですが、話を聞いてみたいと思い、同行しました」
「無茶なことはやめて下さい」
「申し訳ありません」
ミスドを出た時よりも、ミルザムの表情は晴れやかだった。
凶司は軽く笑みを浮かべて、ミルザムにささやきかけた。
「貴女が唯のミルザムでも守りたいと思いましたよ。今日は」
○ ○ ○ ○
――浮遊要塞【マ・メール・ロア】――
「お帰り。どうだった?」
ポニーテールの若い女がティセラ・リーブラを迎える。
「興味深いお話が、沢山聞けましたわ。わたくしの親衛隊も出来そうですわよ」
「それは楽しみだね」
「ええ。わたくしはシャンバラを必ず、強固な国にしてみせますわ」
微笑みあった後、2人はモニターに目を移す。
淡い月明かりに照らされたヴァイシャリーの街が、ひっそりと静かに映っていた。
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担当マスターより
▼担当マスター
川岸満里亜
▼マスターコメント
沢山のご参加ありがとうございました。
グランドシナリオは、MCとLCセットで参加となりますので、LCのアクションがなかった方、LCは不採用を希望されていた方も、名前だけは表させていただきました。
今回のプレゼントアイテムは「十二星華プロファイル」です。
このアイテムを武装に装備した状態で十二星華編のシナリオに参加すると、今回のグランドシナリオで公開されている十二星華の基本的な情報は知っているものとして見なされます。
配布は3月中を予定しております。
皆様から沢山ご意見をいただいた、クイーン・ヴァンガードの体制につきましては、特に隊員として意識の高い人物、主要人物と深い結びつきにあり離反しないと思われる方に、今回『クイーン・ヴァンガード特別隊員』の称号を発行いたしました。
今後、十二星華編のシナリオにおいて、この称号の有無で重要な任務(ミルザムの護衛、女王器の護衛等)に携われるかどうかが決まってくると思われます。
こちらの称号は十二星華の他のシナリオでも発行予定です。
ティセラ側につく方も沢山いました。
舞踏会でティセラ側として行動をし成果を得ている方、ホールでティセラにつくことを宣言された方には『ティセラ親衛隊』の称号を発行いたしました。ティセラに仲間として認められているという扱いになります。
こちらの称号も、今後の十二星華シナリオでも発行予定です。
貴重なアクション欄を割いての、ご意見、お気遣いありがとうございます。
全て拝見し、今後に活かしたいと思っております。
全てにお返信を書くことができず、申し訳ありません。
それでは、今後も蒼空のフロンティアをお楽しみいただければ幸いです。